ビジネス

「いきなり!ステーキ」失速 相次ぐ値上げと大量出店の誤算

近年はショッピングモールなどにも出店している「いきなり!ステーキ」だが…

近年はショッピングモールなどにも出店している「いきなり!ステーキ」だが…

 一時はステーキブームのけん引役として拡大の一途だった「いきなり!ステーキ」(ペッパーフードサービス)だが、いまや客離れ・売り上げ減に歯止めがかからないほど苦境に喘いでいる。なぜ同社はここまで失速してしまったのか──。ジャーナリストの有森隆氏がレポートする。

 * * *
 ステーキを立ち食いするスタイルが受けてきた「いきなり!ステーキ」が失速した。

 11月中旬、「いきなり!ステーキ」を運営するペッパーフードサービスは10月の月次動向を発表したが、既存店売上高は前年同期比41.4%減と大幅なマイナス。客数の落ち込みも深刻で同40.5%減だった。

 2018年の春先までは好調が続いていたが、4月から既存店売り上げが前年実績を割り込み、数字は月を追うごとに悪化。10月には、とうとう売り上げ、客数とも4割以上減少してしまった。

 そもそも、外食業界が肉ブームに沸いたのは2015年頃からだ。輸入牛肉の規制緩和を追い風に、コンセプトも様々なステーキハウスが続々とオープンした。

 そんな中、「いきなり!ステーキ」は、高級イタリアンを安く食べられるという謳い文句で人気を博した「俺のイタリアン」のいわば牛肉版。立ち食い形式でステーキを量り売りで提供するステーキハウスを立ち上げた。

 まず2013年12月、東京・銀座に1号店を出店。「分厚いステーキをリーズナブルな価格で立ち食いする」ことにテレビなどマスコミが飛びついた。口コミでの広がりもあって店舗網を拡大し、急成長を遂げた。2016年末に115店だった店舗数は、17年末に188店、18年末には389店まで増えた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

出廷した水原一平被告(共同通信フォト)
《水原一平を待ち続ける》最愛の妻・Aさんが“引っ越し”、夫婦で住んでいた「プール付きマンション」を解約…「一平さんしか家族がいない」明かされていた一途な思い
NEWSポストセブン
公務に臨まれるたびに、そのファッションが注目を集める秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
「スタイリストはいないの?」秋篠宮家・佳子さまがお召しになった“クッキリ服”に賛否、世界各地のSNSやウェブサイトで反響広まる
NEWSポストセブン
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』でハリー・ポッター役を演じる稲垣吾郎
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』に出演、稲垣吾郎インタビュー「これまでの舞台とは景色が違いました」 
女性セブン
司組長が到着した。傘をさすのは竹内照明・弘道会会長だ
「110年の山口組の歴史に汚点を残すのでは…」山口組・司忍組長、竹内照明若頭が狙う“総本部奪還作戦”【警察は「壊滅まで解除はない」と強硬姿勢】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反容疑で家宅捜査を受けた米倉涼子
「8月が終わる…」米倉涼子が家宅捜索後に公式SNSで限定公開していたファンへの“ラストメッセージ”《FC会員が証言》
NEWSポストセブン
巨人を引退した長野久義、妻でテレビ朝日アナウンサーの下平さやか(左・時事通信フォト)
《結婚10年目に引退》巨人・長野久義、12歳年上妻のテレ朝・下平さやかアナが明かしていた夫への“不満” 「写真を断られて」
NEWSポストセブン
バスツアーを完遂したイボニー・ブルー(インスタグラムより)
《新入生をターゲットに…》「60人くらいと寝た」金髪美人インフルエンサー(26)、イギリスの大学めぐるバスツアーの海外進出に意欲
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン