しかも、安西氏は中教審答申を出す1か月前の2014年11月、ベネッセ社内に本拠を置く「一般財団法人進学基準研究機構」の評議員に就任していた(今年3月に退任)。GTECの関連組織で、理事に山崎氏もいる。

 入試改革の旗振り役となりベネッセ側にポストを得た安西氏、ベネッセ幹部の山崎氏、そして政界で推進した下村氏が一堂に会した披露宴だったのだ。その不可解な親密さがこの席次表にはくっきりと見てとれる。民間英語試験に一貫して反対してきた東大教授(英文学)の阿部公彦氏はいう。

「現場からの不安の声が強まっているのに導入が強行されようとしていたのは、下村氏と深く関係を結んでいた企業ありきだったからではないか、という疑念を抱かざるを得ません」

 披露宴について下村事務所は「文科行政へ影響を与えることは全くない」としたが、ベネッセは「プライベートな場に関する回答は控える」と私的な“お友達”と認めた。これで公正な判断はできるのか。

■取材・文/広野真嗣(ノンフィクション作家)

※週刊ポスト2019年12月13日号

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