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スポーツ中継のデジタル改革 SONYやAmazonが先導

F1が中継の中で利用している「F1 insight」

F1が中継の中で利用している「F1 insight」

 F1のエキスパート・テクニカルコンサルタントであるロブ・スメドレー氏は、「50年の間、F1の見方は変わらなかったが、いま、大きく変化しはじめている」と話す。F1 insightは100%正確な予測ではないが、そうしたデータを示すことで、より多くの人がレースを楽しみやすくなる。F1のようなモータースポーツは、事情をよく知る人の場合、少ない情報から正しい洞察が得られる楽しさがあるのだが、そうでない人の場合、「単にコースを回っているだけ」で、追い抜き以外のシーンの面白さがわかりづらい。各シーンにどんな意味があり、数値がその後どんな展開を産むのか、文字通り「推察(インサイト)」を与えたい、というのが彼らの狙いだ。

 2021年に向け、F1は新ルールを作った。2021年に使われるレギュレーションでは、F1カー同士はより追い抜きが発生しやすいものになる。追い抜きが起きやすくなる「空力特性」の検証も、F1がAWSの持つ巨大な計算力を使ったコンピュータ・シミュレーションで見つけ、各チームに提供される。

 そういう意味では、F1は現在デジタル技術による体制変化、すなわち「デジタル・トランスフォーメーション」の最中なのである。

F1中継では「F1 insight」を使用して出走しているF1カーからリアルタイムに多数のデータを得て、ファンにレース状況をわかりやすく伝えている

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