日本に暮らしている限り、いつ地震にあってもおかしくない。そのくらい、日本は地震の巣窟だ。
災害の備えは常に求められるが、特に家の中ではどのような備えが必要なのだろうか。身を守るために必須といえる家の中の防災対策を確認しておこう。災害危機管理アドバイザーの和田隆昌さんはこう言う。
「最も重要なのは『就寝中の安全確保』です。せめて寝室は家具などの固定や窓ガラス全面の飛散防止などの対策をしておきたい」
転倒防止グッズとして柱などと家具をネジで固定する「L字金具」を使う家庭も少なくないが、防災アドバイザー・岡部梨恵子さんのオススメは家具と壁を「粘着シール」でつなげ、振動を吸収する『不動王』だという。
「これは震度7までの耐震テストをクリアしていて、壁や家具を傷つけることなくはがせるので賃貸でも使えます」
和田さんも説明する。
「底面に貼って家具を固定するゲル状マットのストッパーはきれいにはがせますし、粘着力が落ちても水洗いして乾かせば繰り返し使用できるのでオススメです」
食器棚の扉などをとめるストッパーとしては『ひらかんゾー』がいいという。
「地震の揺れを感知すると家具の上部からレバーが下りて、戸が開かないように押さえてくれます」(和田さん)
避難生活では身近なものが意外なほど役立つ。防災アドバイザーの岡部梨恵子さんはこう言う。
「食品用ラップフィルムを皿に敷いて食事すれば食器を洗わずに済み、下着の上から巻くと防寒にもなります。足先の冷えなども巻いて対処することができます」
「備えあれば憂いなし」という言葉を、今一度、刻み込んでおきたい。
※女性セブン2020年2月13日号