芸能

タカアンドトシ、出会いから30年 愛され続ける理由

「欧米か!」で終わらなかった(時事通信フォト)

 M-1新王者ミルクボーイの登場で昨年大ブレイクした霜降り明星が危機感を抱くほど、競争が激しい今のお笑い界。そんななか、広く誰からも愛され続ける芸人も存在する。「欧米か!」で一世を風靡してから10数年。一発ネタで持て囃されながら気づけば表舞台から姿を消していく芸人がいる一方で、タカアンドトシは確固たる地位を築き続けている。

『帰れマンデー見っけ隊!!』(テレビ朝日系)をはじめ複数の冠番組を持つほか、レギュラー出演を果たしている番組も数多い。昨年は結成25周年を迎え、13年ぶりとなる全国ツアー「タカアンドトシ日本全国漫才行脚 ~この漫才が目に入らぬか!?~」を敢行した。タカアンドトシはなぜ、ファンを魅了し続けているのだろうか。

 1994年に結成し、翌年に札幌吉本の一期生としてプロデビュー。「全国吉本若手漫才」で優勝するほか、ローカルの深夜番組でコントを披露していた。その後東京へと拠点を移すと、2004年の「M-1グランプリ」で4位にランクイン。そして翌2005年、若手芸人の登竜門だった「爆笑オンエアバトル」でチャンピオンを獲得する。続く2006年もチャンピオンの座を手中に収め、破竹の勢いで全国にその名を轟かせた。

 同2006年には初の冠番組となるラジオ『火曜JUNK2 タカアンドトシのケチャケチャラジオ』(TBS)の放送も開始。一気にブレイクしたように見えるが、その華々しい功績はあくまでも漫才師としての群を抜いた技術力の高さに支えられていた。タカアンドトシの漫才を“革新的”と高く評価するお笑い評論家・ラリー遠田氏が解説する。

「一般に、関西以外の漫才師は“言葉の響きが気持ちいい漫才”を作るのが難しいと言われています。関西弁はもともと漫才向きのリズムのいい言葉だからです。タカアンドトシの『欧米か』の漫才が画期的だったのは、それが関西弁ではない“言葉の響きが気持ちいい漫才”だったからです。

 一定のリズムで繰り出される『欧米か』というキレのいいツッコミフレーズがかもし出すグルーヴ感こそが革新的なものだったのです。これに代表されるように、彼らの漫才師としての技術は群を抜いています。言葉の響きがいいから安心してずっと見ていられるのです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
「運転免許証偽造」を謳う中国系業者たちの実態とは
《料金は1枚1万円で即発送可能》中国人観光客向け「運転免許証偽造」を謳う中国系業者に接触、本物との違いが判別できない精巧な仕上がり レンタカー業者も「見破るのは困難」
週刊ポスト
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“最もクレイジーな乱倫パーティー”を予告した金髪美女インフルエンサー(26)が「卒業旅行中の18歳以上の青少年」を狙いオーストラリアに再上陸か
NEWSポストセブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン