スポーツ

大相撲無観客開催でも懸賞金は「通常通り」となった裏事情

相撲も無観客開催が決定(写真/共同通信社)

 日本相撲協会の決定により、3月8日から大相撲春場所が無観客で始まった。チケットの約7割の委託販売をする“相撲茶屋”も危機的状況だ。関係者が嘆息する。

「大阪には相撲茶屋が8軒あり、年間収入の大半を大阪場所で売り上げている。すでにグッズや弁当の材料などの手配は済んでいます。八百長問題で中止になった2011年春場所では、協会から損失が補填されたが、今回はどうなるのか……」

 一方で、懸賞金については「通常通り」の方針が決まった。

「懸賞幕が土俵周りを一周するのは会場向け。企業名などは場内放送で流すが、NHKの放送ではそこで音声を絞り、画面に対戦成績表を被せたりする。無観客ではスポンサーのメリットがなく、当然、大量のキャンセルが出た。それでも協会が懸賞を止めなかったのは、力士から不満の声が出るのが怖いから」(相撲担当記者)

 力士たちには外出禁止が厳命されている。若手親方の一人は、こういう。

「感染者が出れば本場所は中止ですから、監視の目は厳しい。しかし、部屋の収入に直接響く面もあるのでどうなるか。親方連中の間で地方は“集金場所”と呼ばれ、関取は後援者の宴席に行くだけで数十万円の祝儀を手にします。

 それが部屋に見学者も入れられなければ、稽古後のチャンコ会での祝儀も出ません。場所前の激励会を中止した部屋は多かったが、協会も稽古場の取材を規制しながら、タニマチとの接触については各部屋の判断に委ねていた。それぞれの部屋に“経営判断”があるからでしょう」

※週刊ポスト2020年3月20日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《“奇跡の40代”安達祐実に半同棲の新パートナー》離婚から2年、長男と暮らす自宅から愛車でカレを勤務先に送迎…「手をフリフリ」の熱愛生活
NEWSポストセブン
イベントの“ドタキャン”が続いている米倉涼子
「押収されたブツを指さして撮影に応じ…」「ゲッソリと痩せて取り調べに通う日々」米倉涼子に“マトリがガサ入れ”報道、ドタキャン連発「空白の2か月」の真相
NEWSポストセブン
明治、大正、昭和とこの国が大きく様変わりする時代を生きた香淳皇后(写真/共同通信社)
『香淳皇后実録』に見当たらない“皇太子時代の上皇と美智子さまの結婚に反対”に関する記述 「あえて削除したと見えても仕方がない」の指摘、美智子さまに宮内庁が配慮か
週刊ポスト
元従業員が、ガールズバーの”独特ルール”を明かした(左・飲食店紹介サイトより)
《大きい瞳で上目遣い…ガルバ写真入手》「『ブスでなにもできないくせに』と…」“美人ガルバ店員”田野和彩容疑者(21)の“陰湿イジメ”と”オラオラ営業
NEWSポストセブン
「ガールズメッセ2025」の式典に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月19日、撮影/JMPA)
《“クッキリ”ドレスの次は…》佳子さま、ボディラインを強調しないワンピも切り替えでスタイルアップ&フェミニンな印象に
NEWSポストセブン
結婚へと大きく前進していることが明らかになった堂本光一
《堂本光一と結婚秒読み》女優・佐藤めぐみが芸能界「完全引退」は二宮和也のケースと酷似…ファンが察知していた“予兆”
NEWSポストセブン
売春防止法違反(管理売春)の疑いで逮捕された池袋のガールズバーに勤める田野和彩容疑者(21)
《GPS持たせ3か月で400人と売春強要》「店ナンバーワンのモテ店員だった」美人マネージャー・田野和彩容疑者と鬼畜店長・鈴木麻央耶容疑者の正体
NEWSポストセブン
日本サッカー協会の影山雅永元技術委員長が飛行機でわいせつな画像を見ていたとして現地で拘束された(共同通信)
「脚を広げた女性の画像など1621枚」機内で児童ポルノ閲覧で有罪判決…日本サッカー協会・影山雅永元技術委員長に現地で「日本人はやっぱロリコンか」の声
NEWSポストセブン
三笠宮家を継ぐことが決まった彬子さま(写真/共同通信社)
三笠宮家の新当主、彬子さまがエッセイで匂わせた母・信子さまとの“距離感” 公の場では顔も合わさず、言葉を交わす場面も目撃されていない母娘関係
週刊ポスト
タンザニアで女子学生が誘拐され焼死体となって見つかった事件が発生した(時事通信フォト)
「身代金目的で女子大生の拷問動画を父親に送りつけて殺害…」タンザニアで“金銭目的”“女性を狙った暴力事件”が頻発《アフリカ諸国の社会問題とは》
NEWSポストセブン
鮮やかなロイヤルブルーのワンピースで登場された佳子さま(写真/共同通信社)
佳子さま、国スポ閉会式での「クッキリ服」 皇室のドレスコードでは、どう位置づけられるのか? 皇室解説者は「ご自身がお考えになって選ばれたと思います」と分析
週刊ポスト
Aさんの左手に彫られたタトゥー。
《10歳女児の身体中に刺青が…》「14歳の女子中学生に彫られた」ある児童養護施設で起きた“子供同士のトラブル” 職員は気づかず2ヶ月放置か
NEWSポストセブン