◆駅そばの新たな境地か──ポテトそば(大阪府・十三駅)
大阪・阪急梅田駅から、淀川を渡り2駅先の十三(じゅうそう)駅。この駅のそば屋「若菜そば」の名物は、フライドポテトをトッピングできる「ポテトそば」。
大阪・十三駅「若菜屋」のポテトそば
ポテトは別盛りで出されるのでそのまま食べることもできるが、ここはせっかくなので、そばの丼にポテトを投入して食べてみよう。関西風のだしが効いたつゆをたっぷり吸い込んだポテトを麺と一緒にすすると、意外と美味しい。いや、非常に美味である。すっかりこの味の虜になってしまったので、大阪へ行くたびに毎回ここのポテトそばを食べている。この他、同店では、夏季限定で冷やしそばにかき氷をトッピングした「かき氷そば」も提供しているとのこと。筆者は食べたことがないが、非常に興味があるので、夏に再訪してチャレンジしてみたい。
◆そばでも、うどんでもない──姫路駅の「えきそば」(兵庫県・姫路駅)
姫路駅の「えきそば」はかなり独特である。まず、麺が黄色を帯びており(ラーメンに用いられる「かんすい」が混ぜられているため)、そばというよりは中華麺に近い。
姫路駅の「えきそば」
これは戦後の食糧難の時代に、限られた原料から伸びにくく、かつ保存の効く麺を作るために試行錯誤した結果生み出されたものだとのこと(姫路のえきそばを製造・販売する「まねき食品」のホームページより)。この麺を和風だしのつゆで食べる。外見は少し違和感があるが、麺は食べやすく、普通のそばと同様においしくいただける。そばでもうどんでもなく、「えきそば」であるとしか言いようがない、ここでしか食べられない「駅麺」。姫路に立ち寄る機会があれば、ぜひ一度お試しあれ。