こうした業務は、番組内容の「リサーチ」を担当している会社が兼務している場合もあれば、“仕出し”専門の会社もあって、当然、後者の経営は苦しくなってきている。
番組の中身としては、グルメ番組や旅番組に大きな影響が出て来ている。「春休み中は特に数字をもっている」と言われるホテルやレストランの“バイキング(ビュッフェ)特集”や「困ったときの横浜中華街特集」「テーマパーク特集」なども、「いまはやれない」という結論に。夕方のニュース番組にほぼ毎日入っているグルメ特集も、別の生活情報に差し替わっている。もちろん、温泉宿や海外旅行などもNG。いわゆる“街ぶら”番組は早々に「総集編」に切り替わっているが、いつまで、それで持ちこたえられるか。電車で移動するシーンはカットされているし、ワイドショーで「数字をもっている」と言われて久しい長尺の街頭インタビューなども「控える」方向だ。
こうした情報系番組や旅番組などには専門のリサーチャーやコーディネーターがいるものだが、彼らも仕事を失っている。
視聴率上昇を喜んだのも束の間、終わりが見えずつらいのは結局テレビ局も同じなのである。