◆神奈川・千葉・埼玉の応募者は11校中6校が「減」
3県では、神奈川が2019年の3966人から3799人へと減。千葉が2207人から2238人へと唯一若干の増。埼玉が2077人から1730人へと大きく減という様相であった。埼玉の大幅減は、前年「大宮国際中等教育」が開校初年度で大勢を集めた反動と言っていいだろう。
学校別では、「神奈川県立平塚中等教育」、「横浜市立南高校附属」、「千葉県立千葉」、「千葉市立稲毛高校附属」、「埼玉県立伊奈学園」の5校が増であった。つまり3県でも減のほうが6校と多かったのである。
以上のように、都県別では増は千葉のみ。学校別では22校中3分の1以下の7校のみ増であった。わずかずつとはいえ15校が減とは予想していないことだった。
◆19校中18校から「東大合格者」が出る
次に大学合格実績に注目してみよう。22校のうち中高一貫の卒業生が出ているのは19校。「千葉県立東葛飾」、「横浜市立横浜サイエンスフロンティア高校附属」、「さいたま市立大宮国際中等教育」の3校は開校が新しいので、まだ出ていない。
3月10日に東大の合格発表があったので、それに注目してみた。
合格者数の多い順に校名を挙げると、「千葉県立千葉」が20名、「都立小石川中等教育」が10名、「都立桜修館中等教育」が9名、「都立武蔵高校附属」が8名、「横浜市立南高校附属」が7名、「都立大泉高校附属」と「都立両国高校附属」が6名、「神奈川県立相模原中等教育」が5名、「都立白鴎高校附属」と「千代田区立九段中等教育」が4名、「都立南多摩中等教育」と「さいたま市立浦和」が各3名──と素晴らしい実績をあげている。
このほかでは「都立富士高校附属」、「都立立川国際中等教育」、「埼玉県立伊奈学園」が各2名、「神奈川県立平塚中等教育」、「川崎市立川崎高校附属」、「千葉市立稲毛高校附属」が各1名と、なんと「都立三鷹塚中等教育」以外の18校が東大合格者を出していた。これは凄いことである。全国的にも公立中高一貫校の大学合格実績は極めて良好である。