政治家としても活動した(時事通信フォト)

 田嶋さんが30年かけて切り開いたフェミニズムはいま、さらに多くの人に寄り添うことを求められている。女性や社会問題を研究する富山大学非常勤講師の斉藤正美さんはこう言う。

「格差社会が広がり、女性の置かれた状況もより厳しくなっています。田嶋さんがセクハラを当時テレビで率先して取り上げたように、トランスジェンダーの女性や貧困で悩む単身女性など、現在厳しい立場に置かれている人たちに寄り添っていくことが求められるでしょう」

 よみがえった「宿敵」に国際政治学者・舛添要一さん(71才)はこんなエールを送る。

「いまはDVや虐待、セクハラやパワハラなどのハラスメントに厳しい目が向けられますが、田嶋さんは昔からこうした問題に着目していました。現在、日本における特に与党の女性政治家たちはみんな、男を立て、フェミニズムの立場に立とうとしない。だからこそ、なおさら田嶋さんの存在感が増しているのだと思う。彼女の復権は世の中がまともな方向に向かっている証でもある。どうか、長生きしてほしい」

 インタビュー後の写真撮影でカメラに向かって歩いてもらう一幕があった。田嶋さんは笑顔で、カメラマンがたじろぐほどのスピードでレンズに向かってずんずん歩いていき、笑顔でシャッターにおさまった後、あっという間にカメラマンを追い越した。

※女性セブン2020年4月16日号

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