芸能

親にも叩かれたことない水前寺清子、ドラマで叩かれ視聴率上昇

水前寺清子が『ありがとう』の思い出を語る(時事通信フォト)

 テレビ業界で収録中止が相次ぐ中、増えているのが過去のドラマの再放送だ。外出自粛により家で過ごす時間が増え、「家族のあり方」を描いたホームドラマの数々が思い出される。今だからこそ、もう一度放送してほしい名作をプレイバックする。

◆娘を涙で送り出す母

 1964年の東京五輪を成功させ、次は1970年の大阪万博を控えた1960年代後半、日本の家庭にカラーテレビが一気に普及していった。家族みんなでブラウン管を囲む時代、テレビの主役だったのが「ホームドラマ」だ。各局が競うように、三世代で見られる作品を量産した。

「中でも特に印象的だった」とコラムニストの亀和田武氏(71)が挙げるのが、『肝っ玉かあさん』(1968~1972年、TBS系)だ。女手一つで蕎麦屋「大正庵」を切り盛りする大正五三子を、当時無名の舞台女優だった京塚昌子が演じ、人気となった。

「放送が始まった1968年は学生運動の真っ盛り。僕も浪人生ながらデモに参加していました。機動隊とぶつかり合った後なのに、家に帰って家族が観ていた『肝っ玉かあさん』になぜか惹きつけられたんです。

 割烹着姿の京塚さんのふくよかな体型と、包み込んでくれるような優しさがとても心地よかった。台詞回しも軽妙で、チャキチャキしているけど芯のある昭和のお母さんそのものでしたね」

 放送当時、京塚は30代後半ながら、51歳の母親役を演じ切った。ドラマの見所は、やはり親子のやりとりだ。

「当時はまだ高校生でしたが、お母さんが娘に語りかけるシーンをよく覚えています。『若い人と、歳とった人の考え方や気持ちが違うのは当たり前。だけど、そのために言葉がある。話し合いがある。思いやりの心があるんですよ』って。横で僕の母が『うん、うん』と涙目で頷いていた」(66・会社員)

 プロデューサーは後に『渡る世間は鬼ばかり』などのヒット作を手がける石井ふく子氏だった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
高校時代にレイプ被害で自主退学に追い込まれ…過去の交際男性から「顔は好きじゃない」中核派“謎の美女”が明かす人生の転換点
NEWSポストセブン
スカイツリーが見える猿江恩賜公園は1932年開園。花見の名所として知られ、犬の散歩やウォーキングに訪れる周辺住民も多い(写真提供/イメージマート)
《中国の一部では夏の味覚の高級食材》夜の公園で遭遇したセミの幼虫を大量採取する人たち 条例違反だと伝えると「日本語わからない」「ここは公園、みんなの物」
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《死刑執行》座間9人殺害の白石死刑囚が語っていた「殺害せずに解放した女性」のこと 判断基準にしていたのは「金を得るための恐怖のフローチャート」
NEWSポストセブン
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
《小室圭さんの赤ちゃん片手抱っこが話題》眞子さんとの第1子は“生後3か月未満”か 生育環境で身についたイクメンの極意「できるほうがやればいい」
NEWSポストセブン
『国宝』に出演する横浜流星(左)と吉沢亮
大ヒット映画『国宝』、劇中の濃密な描写は実在する? 隠し子、名跡継承、借金…もっと面白く楽しむための歌舞伎“元ネタ”事件簿
週刊ポスト
中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
【独占インタビュー】お嬢様学校出身、同性愛、整形400万円…過激デモに出没する中核派“謎の美女”ニノミヤさん(21)が明かす半生「若い女性を虐げる社会を変えるには政治しかない」
NEWSポストセブン
山本アナ
「一石を投じたな…」参政党の“日本人ファースト”に対するTBS・山本恵里伽アナの発言はなぜ炎上したのか【フィフィ氏が指摘】
NEWSポストセブン
今年の夏ドラマは嵐のメンバーの主演作が揃っている
《嵐の夏がやってきた!》相葉雅紀、櫻井翔、松本潤の主演ドラマがスタート ラストスパートと言わんばかりに精力的に活動する嵐のメンバーたち、後輩との絡みも積極的に
女性セブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン