スポーツ

渋野日向子の五輪代表争い 全英女子優勝の“価値下落”で暗雲

昨年優勝の全米女子オープンも中止危機(写真/AFP=時事)

 開幕が大幅に遅れる女子ゴルフは、1年延期された東京五輪の代表争いに明暗をもたらしている。とりわけアゲインストの風が吹いているのがシブコこと渋野日向子(21)だ。

「国内メジャー初戦となる『ワールドレディスサロンパスカップ』は、非常事態宣言明けの5月7日からの予定ですが、開催は微妙と言われている。渋野がブレイクしたきっかけとなった大会だけに、中止となれば影響は大きい」(ゴルフ誌記者)

 海外では世界最古のメジャートーナメント・男子の全英オープン(7月)の中止が発表された。

「伝統の全英オープンが早々に中止を決めたことで、8月の全英女子オープンの中止も既定路線になりつつある」(同前)

 全英女子オープンは渋野が「スマイル・シンデレラ」として世界を驚かせた大会。“シブコ伝説”を彩った2つの試合が消えてしまいかねない。

 それに加えて大きいのが東京五輪の代表選考基準となる世界ランキングへの影響だという。世界ランクは過去2年間(104週)の成績が試合の格ごとにポイント化され、五輪の1か月前時点で上位15位までに優先的に出場権が与えられる(1か国最大4人。渋野は現在12位)。海外メジャーである全英女子優勝は「100ポイント」と、最も高い大会の一つだ。「過去2年」なので、1年延期になった五輪選考でも2019年の全英女子の成績も加算されるのだが──。

「“満額”でポイント加算されるのは直近の13週だけ。それ以前の成績は古くなるほどに減算される」(ゴルフジャーナリスト)

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン