バカ殿での親子共演が夢だったという(時事通信フォト)

「志村さんのお父さんは、54才の若さで亡くなっています。志村さんがまだ12才のときに交通事故に遭い、一命は取り留めたものの、後遺症で記憶喪失などの脳障害が出てしまったんです。そのため、最期は満足に会話すらできずに逝ってしまった。“オヤジと酒を飲みたかったんだよ”と若い頃から口にしていたのですが、お父さんの享年に近づくにつれて、“自分の子供と一緒に酒を飲んでみたいなぁ”と話すようになったんです」(前出・志村さんの知人)

 その頃は、よく「男の子が欲しい」と周囲に言っていた。

「“クラブやガールズバーにも一緒に行きたい”なんて言って周囲を笑わせていました。息子を白塗りにして、バカ殿2世として共演したいという、具体的なビジョンも口にするようになっていたんです。子供が欲しいという思いは、ずっとあったんでしょうね」(前出・志村さんの知人)

 志村さんが子供を授かっていた過去を自ら語るようになったのも、50才前後だったという。

「自分の子供が欲しくなって、過去の過ちとちゃんと向き合ったからでしょう。あまりプライベートなことは語りたがらない人だったから驚きました。不思議なもので、若い頃には思いもよらずできたのに、欲しいと思ったときに授からなかった。あのとき、もし生まれていれば…と考えることもあったようなんです」(前出・志村さんの知人)

 晩年は「経済的に苦労はさせない。おれの子供を産んでくれないか」と、女性に真剣に相談したこともあったという。

 悲しみから2週間以上経ったいまも、志村さんを悼む報道は続いている。告白が記された著書も4月16日に再び刊行することに。志村さんの人生が、再注目されている。やっぱり早すぎる別れだった。

※女性セブン2020年4月30日号

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