「この時期に懸賞付きのクロスワードですからね。暇つぶしにやってみたら結構難しかった(苦笑)」(別のスポーツ紙の虎番記者)
決断に至った経緯をデイリー関係者が語る。
「阪神が活動休止して取材も制限されるなか、在宅勤務や外出自粛をしている虎党が楽しめる紙面にしました。天変地異で世の中が暗くなり、動きが取れなくなった時のために温めてあった企画で、『やるなら今しかない!』との号令が出て実現しました。後にも先にも一度きりの企画のはずです」
“巨人軍機関紙”のスポーツ報知が緊急登板させたのは豪華OB陣。
「巨人の人気OBを専属評論家に多く抱えているのが何といってもウチの強み。4月からは村田真一さんが小林誠司のスローインを分析したり、高橋由伸さんが青木宣親の打撃フォームを解説するマニアックな企画を展開しています。巨人ネタで2ページ分を死守するのが、私たちの使命。専属評論家に巨人OBたちがいなければ、それも難しかった」(報知記者)
番記者は慣れないローテーションに苦戦中だ。
「巨人番記者は7人で、3~4人を在宅勤務にして残りは順番に休んでいます。ベテランのデスクが巨人OBへの電話取材をするなか、私たちは球団広報からの写真を待ったりするだけで、現場記者の存在価値が……と嘆いています」(同前)
※週刊ポスト2020年5月1日号