国内

トランプ氏提唱「体内に日光を照射でコロナ対策」は効くのか?

5月から紫外線は真夏並みになる(写真/共同通信社)

 新型コロナウイルスの影響で自粛中のゴールデンウイーク、夏のような日差しが照り付ける日が続いた。「3密」を避けながら、公園や河川敷に出て、日光浴を楽しんだ人も少なくないはずだ。都内在住の40代男性は言う。

「外に出るのは、やはり気持ちがいいですね。それにニュースで見たんですが、新型コロナウイルスには日光浴が効果的なんですよね?」

 男性が話すのは、「熱と湿気が新型コロナの弱点で、日光に弱いと特定した」という、アメリカの国土安全保障省の研究結果だ。これを受け、トランプ大統領は「患者の体内に日光を照射するのはどうだ」と提案したという。

「“体内に日光を当てる”というのは荒唐無稽」と指摘するのは、昭和大学客員教授の二木芳人さん(感染症学)だ。

「日光は皮膚を通過して体内には届きませんし、体内で日光を発生させることもできない。患者の治療に使えるはずがありません。ただし、日光に含まれる紫外線が新型コロナの感染力を落とす可能性はあります」

 アメリカの研究によると、物の表面に付着したウイルスは気温21~24℃、湿度20%の環境下では、ウイルスの量が半分になるまで18時間かかった。それに対し、湿度が80%に上昇すると6時間に減り、日光が加わるとわずか2分間でウイルスが半減したというのだ。

 実際、高温多湿であるマレーシアの感染者数は6353人で、南半球のオーストラリアは6801人となっている。それに比べ、気温が低く乾燥していたアメリカの感染者数は115万人、イタリアは20万人を超えている(いずれも5月5日現在)。

 新型コロナは環境によって弱くなるのだろうか。ちくさ病院総合内科医の近藤千種さんが説明する。

「一般的にウイルスは、太陽光により地表の温度が上がり、湿度も高くなると不活性化しやすいといわれています」

関連記事

トピックス

話題を集めた佳子さま着用の水玉ワンピース(写真/共同通信社)
《夏らしくてとても爽やかとSNSで絶賛》佳子さま“何年も同じ水玉ワンピースを着回し”で体現する「皇室の伝統的な精神」
週刊ポスト
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
《駆除個体は名物熊“岩尾別の母さん”》地元で評判の「大人しいクマ」が人を襲ったワケ「現場は“アリの巣が沢山出来る”ヒヤリハット地点だった」【羅臼岳ヒグマ死亡事故】
NEWSポストセブン
真美子さんが信頼を寄せる大谷翔平の代理人・ネズ・バレロ氏(時事通信)
《“訴訟でモヤモヤ”の真美子さん》スゴ腕代理人・バレロ氏に寄せる“全幅の信頼”「スイートルームにも家族で同伴」【大谷翔平のハワイ別荘訴訟騒動】
NEWSポストセブン
決勝の相手は智弁和歌山。奇しくも当時のキャプテンは中谷仁で、現在、母校の監督をしている点でも両者は共通する
1997年夏の甲子園で820球を投げた平安・川口知哉 プロ入り後の不調について「あの夏の代償はまったくなかった。自分に実力がなかっただけ」
週刊ポスト
中居正広氏の騒動はどこに帰着するのか
《中居正広氏のトラブル事案はなぜ刑事事件にならないのか》示談内容に「刑事告訴しない」条項が盛り込まれている可能性も 示談破棄なら状況変化も
週刊ポスト
離婚を発表した加藤ローサと松井大輔(右/Instagramより)
「ママがやってよ」が嫌いな言葉…加藤ローサ(40)、夫・松井大輔氏(44)に尽くし続けた背景に母が伝えていた“人生失敗の3大要素”
NEWSポストセブン
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
【観光客が熊に餌を…】羅臼岳クマ事故でべテランハンターが指摘する“過酷すぎる駆除活動”「日当8000円、労災もなし、人のためでも限界」
NEWSポストセブン
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《金メダリスト・北島康介に不倫報道》「店内でも暗黙のウワサに…」 “小芝風花似”ホステスと逢瀬を重ねた“銀座の高級老舗クラブ”の正体「超一流が集まるお堅い店」
NEWSポストセブン
夏レジャーを普通に楽しんでほしいのが地域住民の願い(イメージ)
《各地の海辺が”行為”のための出会いの場に》近隣住民「男性同士で雑木林を分け行って…」 「本当に困ってんの、こっちは」ドローンで盗撮しようとする悪趣味な人たちも出現
NEWSポストセブン
2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《北島康介に不倫報道》元ガルネク・千紗、直近は「マスク姿で元気がなさそう…」スイミングスクールの保護者が目撃
NEWSポストセブン
娘たちとの関係に悩まれる紀子さま(2025年6月、東京・港区。撮影/JMPA)
《眞子さんは出席拒否の見込み》紀子さま、悠仁さま成年式を控えて深まる憂慮 寄り添い合う雅子さまと愛子さまの姿に“焦り”が募る状況、“30度”への違和感指摘する声も
女性セブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者が逮捕された
「ローションに溶かして…」レーサム元会長が法廷で語った“薬物漬けパーティー”のきっかけ「ホテルに呼んだ女性に勧められた」【懲役2年、執行猶予4年】
NEWSポストセブン