急に顔の老化を感じたら重大疾患のサインかも
◆歯周病菌ががん、動脈硬化、糖尿病の原因に
年を取ると、若い頃よりも口臭が気になってくる人も多いだろう。
「口臭の原因は歯周病菌が8~9割」と語るのは、紀尾井町プラザクリニック理事長で歯科医の根深研一さんだ。
「50代以上の日本人の9割は歯周病です。歯周病は歯と歯茎の境目にある『歯周ポケット』と呼ばれるごく狭い隙間に歯周病菌が入り込んで起こる炎症です。放っておくと、歯周ポケット内の毛細血管から歯周病菌が入り込んで、それが全身をめぐる。その結果、動脈硬化や糖尿病、がんなど、全身の重大な病気につながるのです」(根深さん・以下同)
歯周病が原因でサイトカインが増えると、糖の代謝に必要な「インスリン」の働きが弱まり、糖尿病がさらに悪化するという。すると、糖化が進んで炎症が広がり、さらにサイトカインが増え…という悪循環に陥る。
「歯周病と糖尿病には密接な関係があります。“どんなに治療しても歯茎から血が出る”という場合は、糖尿病を疑い、専門医を受診した方がいいでしょう」
※女性セブン2020年6月25日号