国内
2020.06.15 07:00 週刊ポスト
藤井聡太七段 将棋界の未来を懸けた「超過密日程」の影響

初タイトル獲得を目指す
6月8日の棋聖戦5番勝負第1局で、藤井聡太七段(17)が10時間を超える死闘の末に渡辺明棋聖(36)を破り、好スタートを切った。17歳10か月20日でのタイトル挑戦では、これまでの最年少記録を「4日」更新。31年ぶりとなる新記録に勝利で花を添えた。
両者ともに集中力を高めるためか、対局終盤でマスクを外し、息詰まる大熱戦となった。実は藤井七段の最年少記録更新への“難敵”となったのが新型コロナの感染拡大だった。観戦記者が語る。
「将棋連盟は4月11日以降、100km以上の移動を伴う対局を休止、延期した。対局の多くが東京と大阪の将棋会館で行なわれるため、愛知県在住の藤井七段は4月10日の王位戦挑戦者決定リーグ(大阪)後、対局ができなかった」
棋聖戦の日程への影響も大きかった。
「藤井七段が棋聖戦の挑戦者決定トーナメントを勝ち抜き、最年少でのタイトル挑戦を達成するには、6月11日までに5番勝負を開幕する必要があった。非常事態宣言解除後、6月2日に準決勝、同4日に決勝を行ない、中3日で5番勝負突入という超過密スケジュールになったのは、記録達成の“アシスト”でしょう」(前出・観戦記者)
将棋ライターの松本博文氏もこう話す。
「挑戦者決定から中3日で5番勝負を行なうのは異例中の異例。暗い話題の多い将棋界で、藤井七段の記録達成は関係者や多くのファンが期待している。将棋連盟としては藤井人気を追い風とし、新たな将棋ファンとタイトル戦を支えるスポンサーを獲得したいという思惑があるのでしょう。いずれにせよ、この過密スケジュールの中で勝ち進んでいく彼の実力には驚くばかりです。タイトル獲得の最年少記録更新にも期待が高まります」
関連記事
トピックス

東京五輪、赤字分担が火種 橋本会長、小池知事、丸川大臣で争う形に
週刊ポスト

映画『はな恋』 菅田将暉&有村架純が演じる“普通”の魅力
NEWSポストセブン

フット後藤輝基“行方不明”の息子が見つかりギュッと抱きしめた!
NEWSポストセブン

全豪圧勝の大坂なおみ 苦手な土と芝のコートを克服できるか?
週刊ポスト

林修の冠番組が相次ぎテコ入れ 内容が大きく変わったのはなぜか?
NEWSポストセブン

福原愛、帰国で夫婦別居へ SNSに意味深ポエム、結婚指輪も外し…
女性セブン

眞子さま結婚問題に言及 陛下から殺伐とした秋篠宮家へのメッセージか
女性セブン

『青天を衝け』草なぎ剛&木村佳乃の共演にテレビ界が驚く理由
週刊ポスト