北の「女帝」、金与正党中央委員会第1副部長(AFP=時事通信フォト)

南北共同連絡事務所の破壊を予告していた金与正党中央委員会第1副部長(AFP=時事通信フォト)

◆西海交戦(第2延坪海戦)/2002年6月29日

 1999年に続く黄海上の軍事衝突事件。黄海上の延坪島(ヨンピョンド)付近で発生した。韓国側は、この交戦によって戦死4名、負傷者19名、行方不明者1名(後に哨戒艇引き上げ作業時に遺体で発見)、さらに哨戒艇1隻沈没という損害を受けた。

 また、負傷者1名が後日、病院で死亡。北朝鮮側の損害は、死亡13名、負傷者25名の計38名。警備艇1隻が炎上した。

 北朝鮮海軍警備艇「トンサン岬684号」は当時、NLLを侵犯した後、哨戒中だった韓国海軍第2艦隊司令部の232高速艇編隊に、85ミリの艦砲で先制攻撃を行った。

 第2延坪海戦以前にも、この警備艇はNLLを2度侵犯している。海戦2日前の6月27日には52分間にわたって、翌日の28日には4時間にわたって、それぞれ韓国海域に進んだ後、北上した。3日目の29日にこの警備艇が3度目にNLLを侵犯し、韓国海軍の第2艦隊艦艇と戦闘を行った。

 韓国国防部は、北朝鮮軍警備艇が先制攻撃してきたこと、その後すぐに反転して逃げ去ったという行動などから、この交戦は北朝鮮軍による計画的な攻撃であったと発表した。

 当時の金大中政権は、北朝鮮に対する融和政策である「太陽政策」を推進していたが、事件により「太陽政策」に対する支持率が低下した。

 しかし、北朝鮮が書簡で「西海上で偶発的に発生した武力衝突」としながらも、翌7月25日に遺憾の意を表明したこと、さらに、北朝鮮が第7回南北長官級会談の開催を提案し、和解を求めてきたことで、南北関係は回復局面に入ることになった。

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