ビジネス

コロナ禍のビジネスホテル 「若者カップル」の争奪戦が激化

ビジネス客を見込めないホテルがカップルに照準(イメージ)

ビジネス客を見込めないホテルがカップルに照準(イメージ)

 コロナで訪日外国人や出張族の需要が見込めず、壊滅的な影響を受けているビジネスホテルやシティホテル。だが、新たな客層を呼び込もうと多くのホテルが狙い出したのが、若いカップルたちだ。ホテル評論家の瀧澤信秋氏が、業態のボーダーレス化が進むホテルの現状をレポートする。

 * * *
 コロナ禍というワードもすっかり根付いた感があるが、自粛明けとなった今でも第2波を警戒する声は根強く、経済活動が元通りになったとはとても言い難い。ホテルについても、営業自粛要請の緩和に伴い再開する宿泊施設こそ増加しているが、フル稼働までにはハードルが高い。

 さらに、小池都知事から再び県境をまたぐ移動について控える要請がなされたことで、宿泊施設としては地元のお得意さんやリピーターのような“ご当地顧客”を中心とした誘客の施策を練っているケースが多くみられる。インバウンド需要の回復もしばらく期待できないため、国内へシフトする動きがますます顕著になった。クルマで60分以内に行けるエリアでの観光を指す「マイクロツーリズム」の推進も、国内へ目を向ける動きとして注目されている。

 そのような状況の中、水面下でみられる動きが“カップルズユースの取り込み”だ。

 思い起こせば、インバウンドバブルに突入する前まで、一般の宿泊施設は日本人カップルの取り込みに躍起になっていた。カップルズユースとホテルといえばレジャー(ラブ)ホテルを想起するが、いまとなってはターゲット層によってホテルの業態を線引きするのは難しい。筆者も連載している業界専門誌から6年前に初めて来たオファーは、“一般ホテルに奪取されるカップルズユースとレジャーホテルの危機感”というテーマだった。

 ところで、アパホテルが6月30日までの期間限定で“1泊2500円”という直販プランを売り出して話題になった。筆者も繁華街に立地するアパホテルへ宿泊取材したが、若いカップルの姿が多く印象的だった。とあるカップルの話によると、お互いに実家暮らしで2500円だったらレジャーホテルの休憩よりも安く、宿泊すれば気兼ねなく飲みにも出られるから最高だと語っていた。

関連記事

トピックス

STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
宗田理先生
《『ぼくらの七日間戦争』宗田理さん95歳死去》10日前、最期のインタビューで語っていたこと「戦争反対」の信念
NEWSポストセブン
水原一平容疑者は現在どこにいるのだろうか(時事通信フォト)
大谷翔平に“口裏合わせ”懇願で水原一平容疑者への同情論は消滅 それでもくすぶるネットの「大谷批判」の根拠
NEWSポストセブン
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
ムキムキボディを披露した藤澤五月(Xより)
《ムキムキ筋肉美に思わぬ誤算》グラビア依頼殺到のロコ・ソラーレ藤澤五月選手「すべてお断り」の決断背景
NEWSポストセブン
(写真/時事通信フォト)
大谷翔平はプライベートな通信記録まで捜査当局に調べられたか 水原一平容疑者の“あまりにも罪深い”裏切り行為
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
羽生結弦の勝利の女神が休業
羽生結弦、衣装を手掛けるデザイナーが突然の休業 悪質なファンの心ない言動や無許可の二次創作が原因か
女性セブン
眞子さんと小室氏の今後は(写真は3月、22時を回る頃の2人)
小室圭さん・眞子さん夫妻、新居は“1LDK・40平米”の慎ましさ かつて暮らした秋篠宮邸との激しいギャップ「周囲に相談して決めたとは思えない」の声
女性セブン
いなば食品の社長(時事通信フォト)
いなば食品の入社辞退者が明かした「お詫びの品」はツナ缶 会社は「ボロ家ハラスメント」報道に反論 “給料3万減った”は「事実誤認」 
NEWSポストセブン