芸能

『半沢直樹』人気支える4つの仕掛け 「わかりやすさ」がカギ

続編が話題を集める堺雅人

 池井戸潤氏原作で、堺雅人主演の連続ドラマ『半沢直樹』(TBS系)の勢いが止まらない。第1話の平均世帯視聴率22.0%、2話22.1%と好調が続き、毎回、放送中からSNSでは大きな盛り上がりを見せている。好調を支えているポイントとは? コラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 そんなわけで高視聴率が続く『半沢直樹』。第一話で半沢の天敵・大和田(香川照之)の「施されたら、施し返す。恩返しです」の一言に大笑いし、半沢の「やられたら、やり返す。倍返しだ」に「出ました!」と元気よく反応してしまった方も多いと思う。電脳雑伎集団

 かつて自身が働く東京中央銀行の不正を明らかにした半沢は、新シリーズでは、東京中央銀行の子会社である東京セントラル証券に営業部長として出向中。新進のIT企業スパイラルの買収を狙う大手の電脳雑伎集団のアドバイザーになるはずが、この大口取引を親会社の銀行に奪われてしまう。卑劣な手を使って半沢潰しを目論む銀行の面々に対して、半沢はスパイラルのアドバイザーになり、徹底抗戦を宣言する…。

 熱い。目が離せない場面が続いているが、このドラマをよく見ていると、物語の面白さとともに、“見えているけど見えてない仕掛け”がいろいろあることに気がつく。そのキーワードは「わかりやすさ」だ。

 まず、仕掛けの第一は、構造のわかりやすさだ。圧倒的に力を持っておいしい仕事を横取りする親会社とゴミのような案件を押し付けられても文句の言えない子会社。セントラル証券の内部でも銀行からの出向組は、証券会社の社員を「プロパー」と呼んで露骨に下に見る。ここで銀行本体に対する半沢の立場の弱さ、部長として社内調整の難しさをしっかりと示す。

 第二に数字。以前のシリーズで半沢が「私は必ず回収する!」と奮闘した数字は「5億」だった。端数なしでわかりやすい。今回もスパイラル買収に必要な資金は1500億円。スパイラルを助ける「ホワイトナイト」のふりをして裏では銀行側とつながっていた腹黒企業が受けるはずだった融資の金額が1000億円。今回も端数なし!

関連キーワード

関連記事

トピックス

林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
「パー子さんがいきなりドアをドンドンと…」“命からがら逃げてきた”林家ペー&パー子夫妻の隣人が明かす“緊迫の火災現場”「パー子さんはペーさんと救急車で運ばれた」
NEWSポストセブン
豊昇龍
5連勝した豊昇龍の横綱土俵入りに異変 三つ揃いの化粧まわしで太刀持ち・平戸海だけ揃っていなかった 「ゲン担ぎの世界だけにその日の結果が心配だった」と関係者
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン