「チームのムードメーカーでもあるし、打撃力が身に付けばレギュラー獲得も十分狙える。現在のDeNAは、昨季捕手最多スタメンの伊藤光がファームにいます。今のところ戸柱が最も多くスタメン出場していますが、正捕手と呼べるほどの信頼感は得ていない。高城は山口俊や濱口といった投手の良い所を引き出すことに成功しているわけですから、あとは安定的な打撃を見せられれば、レギュラーを奪取する可能性は十分にあります」
ラミレス監督就任以降のDeNAの最多スタメン捕手を見ると、2019年は伊藤光で打率2割5分4厘、8本塁打、27打点、2018年は嶺井博希で打率1割7分7厘、5本塁打、25打点、2017年は戸柱恭孝で打率2割1分4厘、9本塁打、52打点、2016年も戸柱で打率2割2分6厘、2本塁打、23打点となっている。
「昨年の伊藤の打率と本塁打、2017年の戸柱の本塁打と打点は及第点と言えますが、それ以外の成績は決して満足できない。捕手でも、せめて打率2割5分は欲しい。逆にいえば、2割5分でたまに長打が出るような捕手がいれば、レギュラーになれますし、ラミレス監督は結果的に現有戦力の中で打てる捕手を最も多く使っています。梶谷隆幸、ソト、ロペス、佐野恵太、宮崎敏郎と並ぶDeNAの上位打線は球界随一と言えるが、下位打線になると8番・捕手、9番・投手で相手が一息つけてしまう。捕手の打撃力は、DeNAの長年の悩みにして、最大の弱点ともいえます」
規定打席未満とはいえ、高城は8年のプロ生活で、6度も打率1割台を記録してしまっている。それが今年は5年ぶりのアーチが飛び出し、2試合連続ホームランまで放った。九州国際大付属高校3年時のセンバツ甲子園では、8打数連続安打の大会最多タイ記録を作っているだけに、潜在能力はあるだろう。打棒爆発でレギュラー獲得なるか。