風俗業の女性たちは、コロナに伴う緊急小口資金貸付制度を利用しようとしても、収入を証明できる正式な書類がないことから、申請を断られることが多い。派遣法の改正などで正規雇用につける人が減り、遊ぶためではなくて生活するために風俗業につく女性が増えた。そして、今回のコロナの直撃により、「そのギリギリのセーフティネットも破壊されたのが令和の現在だ」と著者は繰り返す。
本書を読んでなお、「貧困やコロナ感染は女性の自己責任」などと言える人はいないはずだ。生きるためにカラダを売る女性たちの困難に寄り添い、あくまで社会の病巣として問題を見ようとする著者だからこそ書けた本。下世話な興味からでもいい。ぜひ実際に手にとって読んでもらいたい。
※週刊ポスト2020年8月14・21日号