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リアル帰省を強行する人が知っておきたい新幹線「3密対策」

例年、乗車率が150%を超えることもあるお盆の新幹線帰省(時事通信フォト)

例年、乗車率が150%を超えることもあるお盆の新幹線帰省(時事通信フォト)

 コロナ禍で突入したお盆休み。政府は「感染リスクも考えて、国民皆さんがそれぞれで判断してほしい」と、帰省による人の移動を特別制限しない方針だ。一方、東京都はオンライン帰省などを促しながら「この夏は、都外への帰省・旅行はお控えいただきたい」(小池都知事)と訴えた。では、それでも“リアル帰省”を強行する人が感染リスクを下げながら移動するにはどうしたらよいのか──。ニッセイ基礎研究所主席研究員の篠原拓也氏が、新幹線などの混雑率から考察する。

 * * *
 新型コロナは、新規感染者数が最大数の更新を繰り返しており、すでに第2波に入ったとの見方が強い。社会経済活動を再開しつつ、感染防止策を続けるという困難な局面を迎えている。「ウィズコロナ」の新しい生活様式では、どのようにこの2つを両立させるか、考えなくてはならない。

 たとえば、会社勤めの人は、日々の在宅勤務と出社のバランスをどのようにとるべきか、悩ましいことも多い。出社する人が増えて、通勤電車の混雑状況が感染拡大前の水準に戻りつつあるためだ。

 そんな中、お盆の時期がやって来た。東京都などの呼びかけもあり帰省・旅行を自粛する動きがある一方、ゴールデンウィーク中に帰省できなかった人が、故郷に帰るケースもあるとみられる。そこで気になるのが、新幹線など車内の混雑状況だ。

通勤電車の「混雑率」を下げるのは容易ではない

 ひと口に混雑状態といっても、通勤電車と、新幹線などの特急列車では、表し方が異なる。

 通勤電車の場合、輸送人員を輸送力で割り算した「混雑率」で表す。輸送人員は一定の時間帯に実際に乗車した人数で、輸送力はその時間帯に運行する電車の定員を合計した人数だ。

 通勤ラッシュ時の混雑率を下げるために、鉄道各社は電車1編成の車両数を増やしたり、2階建て車両を導入したりして輸送力を増やす取り組みを取ってきた。しかし、これは簡単にはできない。

 そこで、運転間隔を短くして、電車の本数を増やすことが基本的な対応とされてきた。

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