トヨタ・シエンタ
4.26mという短い全長に3列シートをパッケージしたミニバン、トヨタ「シエンタ」。サブコンパクトの「ヴィッツ」をベースにホイールベースを2750mmまで拡張するという手法の作りからはとてもロングドライブに向くようなキャラクターは想像できないが、いざ走ってみるとこれが実に良いクルマだった。
お買い物&お迎えグルマとして使われるシエンタ。「意外や意外にハンドリングが良く、長距離でも神経を使わないですんだ」(井元氏)
なぜもっと設計が楽なはずのヴィッツをこういう風にできなかったのかと思うくらい自然なハンドリング。背の高いミニバンにもかかわらず、カーブからの立ち上がりでのボディの揺り返しなども小さく、同乗者にも優しい。超ロングドライブには不向きだが、片道300km台のレンジであれば動きの良さゆえに逆にライバルに比べて優位なくらいだ。
ハイブリッドは高価だが、ガソリン車なら車両価格200万円以下のグレードも用意されており、それでも仕様的に十分にイケている。燃費もWLTCモードで17km/Lと、十分にエコカーレベルの数字だ。
全長4.2m台という短い車体ながら、キャビンの広さは十分