「2009年に新型インフルエンザが大流行した時、政府は医療従事者、重症化しやすい高齢者や基礎疾患のある人、子供や保護者を優先しました。今回も同様に優先順位をつけるでしょう」(谷本医師)
新型インフルの時は、「身内を優先してワクチンを投与していた医療関係者がいた」ことが判明し、問題になった。今回も同様の“裏口接種”が起きることはないのか。
「“誰に打ったか”を行政が完全にチェックできるわけではない。裏口接種が明らかになったのは内部告発でしょう。今回も同様の行為が行なわれる可能性は否定できません」(同前)
コロナワクチンも、有力な病院、医師との“コネ”があるかで順番が変わるかもしれないわけだ。
医療従事者や重症化リスクの高い高齢者、介護施設の職員といった属性がなく、“裏口接種”のツテもない人は後回しにされる可能性がある。
さらに谷本医師は、必ずしも「高齢者優先」とはならない展開もあり得ると指摘する。
「高齢者は免疫力も老化しているのでワクチンの有効性が落ちます。そのためアストラゼネカも、18~55歳の人から研究を進めている。この年代と同じ効果が高齢者に出るかどうかはわからないので、“まずは55歳以下から”となるかもしれない」