自分が感染した場合に備えることも大事ですが、より可能性が高いのは、仕事に復帰した同僚を迎える側になること。見事なお手本を見せてくれたのは、女優の観月ありさです。ドラマ『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)で共演する横浜流星が、7月中旬に新型コロナウイルスへの感染が確認され、療養を経て8月7日にドラマの撮影に復帰。
その時に観月は番組の公式Twitterに、笑顔でポーズを決めた横浜とのツーショット写真とともに、「つつつつつついにっっっ!!我らが椿さまがっ!!完全復帰ですよぉぉお」と喜びのメッセージをアップしました。さらに「「#横浜さんおかえりなさいっ #観月さんも歓喜 #復帰初日から #素敵なお芝居でしたっ」といったハッシュタグにも、復帰を歓迎する気持ちがあふれ出ています。
職場に復帰してきた同僚は、どんなに不安でどんなに引け目を感じていることか。大げさすぎるぐらい大げさにはしゃいで、記念撮影のひとつもして、念入りに「回復してよかったね」「おかえりなさい」という気持ちを伝えるのが、大人のやさしさです。
実際はけっこうな風評被害があったり取引先からの嫌味を浴びたりしていたとしても、本人には伝えないのが大人の意地。たとえ冗談のつもりでも「近寄って大丈夫かな。ハハハ」みたいなことを言うのは最低です。本人が根深い怒りや恨みを抱くのはもちろん、周囲からもリカバリー不可能な激しい軽蔑の視線を向けられるでしょう。
何事も備えあれば憂いなし。「そんなノンキな話をしている場合か!」と怒られそうですが、ノンキじゃない事態だからこそノンキな視点を忘れないことが、際限なくアタフタして疲弊したりみっともなく凶暴になったりしないための有効な対抗策です。新型コロナウイルスにも熱中症にも無意識のパニック状態にも、くれぐれも気を付けましょう。