芸能

コロナからの仕事復帰 はなわと観月ありさの対応から学べる

感染から復帰を果たしたはなわ

 感染者がこれだけ増えてくると、自分の振る舞いが試される局面が突然訪れることも想定しておくべきだろう。大人力について研究を重ねるコラムニストの石原壮一郎氏が指摘する。

 * * *
 全国の新型コロナウイルスの国内感染者数は、8月20日現在で6万人を超えました。5万人を超えたのは、たった9日前の11日です(NHK調べ)。もはや誰にとっても、「いつ自分がコロナに感染しても不思議ではない状況」と言えるでしょう。

 もちろん十分な感染対策は欠かせませんが、かくなる上は「自分もいつか感染する」という前提で心の準備をしておきたいところ。無闇な特別視や恐怖心は、感染者に対する理不尽な攻撃や差別につながりかねません。「人ごとではない」という認識を持つことは、不運にも感染した人にあたたかいいたわりの目を向ける必須条件です。

 もし感染した場合、療養や治療に関しては専門家に頼るしかありません。今のところ60代以下で持病がとくにない場合、無症状だったり軽症で済んだりする可能性が高いようです。あらかじめ心の準備をしておきたいのは、幸い回復してまた仕事に復帰するタイミングで「周囲に向けてどんな挨拶をすればいいか」ということ。

 さんざん言われていますが「怖いのはウイルスよりも人」です。残念ながら、誰がどんな偏見や悪意を持っているかわかりません。「感染者=迷惑をかけた悪者」という前提で、非難や批判をぶつけてやろうと手ぐすね引いている人もいるでしょう。

 復帰の場面での挨拶のお手本にしたいのは、コロナから回復した芸能人のコメント。たとえば7月中旬に感染を発表したお笑いタレントで歌手のはなわは、同31日に自らのブログに「ご報告。」というタイトルの一文を掲載しました。

〈この度は私の新型コロナウイルス感染により、関係者の皆様、応援してくださっている皆様に大変なご迷惑とご心配をお掛けしてしまい、誠に申し訳ございませんでした。
私自身、コロナウイルス感染確認後、保健所の指導のもと、都内病院に入院し治療を続けてきました。
そして、厚生労働省による退院基準でもあるPCR検査の二回陰性が確認された為、退院という運びとなりました。
今回お世話になりました病院の関係者の皆様には心よりお礼を申し上げます。
今後はより一層の感染防止を徹底し、今まで以上に仕事と真摯に向き合い頑張っていきたいと思います。
はなわ〉
(「はなわオフィシャルブログby Ameba」2020年7月31日のエントリーより)

 シンプルな文面ですが、コロナから復帰したほかの芸能人のメッセージも見比べてみると、これが「復帰の挨拶」のベースと言ってよさそうです。さすがベースといえばはなわ。それはさておき、どうやら「押さえるべきポイント」は、次の5つです。

●関係者に迷惑と心配をかけたことを謝罪する
●感染がわかってからどう過ごしていたかを伝える
●厚労省の基準に基づいて退院できたことを伝える
●医療従事者やお世話になった人への感謝を述べる
●今まで以上に仕事を頑張るという決意を述べる

 ただ、迷惑と心配をかけたことに対する謝罪はいいとして、普通に感染予防に気を付けていた場合、感染したこと自体を神妙に謝罪し過ぎると、聞く側を勘違いさせてしまいかねません。「十分に気を付けていたのに感染した悔しさ」を吐露することで、聞く側に「運が悪かったんだよな。気の毒に」という気持ちを抱いてもらえそうです。

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン