Zoomの「バーチャル背景」に要注意
反対に、オンラインだからこそのデメリットもある。お見合い会場は基本、お互いの自宅になるため、思わぬものが画面に映り込むことがある。
「オンラインで顔を見ながら会話する時、つい髪型や服装など、自分の身なりにばかりに意識が向きがちですが、画面に映る背景までを『自分自身』と捉えておくべきです。先月、よくビデオ会議などに使われるZoomでオンラインお見合いをした40代の男性は、Zoomの『バーチャル背景機能』で背景を好きな画像に変えられることを知っていたので、特に部屋の掃除などをせずお見合いに臨んでしまいました。
しかし、お見合いが始まって15分ほど経った頃、背景に設定した画像が突然認識されなくなり、男性が動くたびに男性の後ろにくしゃくしゃに干されてあったパンツや靴下がチラチラと見えてしまったのです。団子状に積まれた洋服の塊も見えてしまったそうで、楽しい雰囲気から一気にお相手の女性のテンションが下がっていくのが分かったそうです。お見合いをする時だけは片付けておくか、カーテンや壁がバックに映るようセットしないと、こんな悲劇が起きてしまいます」(鎌田さん)
また、カメラの位置によっては、実際よりもルックスが劣って見えることも。
「下から煽ると二重顎に見えたりするので、男女ともに少し上から映した方がいい。パソコンやスマホの下にちょっとした台を置くと、高めの位置で固定できます。また、ライティングも工夫して損はありません。シミやシワが飛んで肌がきれいに見え、女性だけでなく男性にも有効です。事前にカメラチェックをして自分が相手にどう見えているか確認するなどの事前の準備が必要です」
テレビのワイプと同じように常に画面に顔が映っているため、オンラインでは笑顔をキープできるかによって印象が変わってくる。
「笑顔はもちろんのこと、リアクションも同じくらい大切です。人気のある芸能人は自分が喋っていない時でも笑顔でリアクションを取りますよね。あれを参考にして、普段の3倍くらいのリアクションをする。対面のお見合い以上にそうした姿勢が求められます」(高田さん)
オンラインでのお見合いは、画面では全身のルックス、肌の質感や雰囲気などが分からないため、次は会って話そうという流れになりやすい。だが、事前にコミュニケーションをとっているため、初めて会う対面でのお見合いよりも交際に発展する可能性が高い反面、会ってみるとオンラインでの印象と違ったということも少なくなく、交際しても別れる可能性も高いそう。オンラインのお見合いでは、自分の“盛りすぎ”にも注意したい。
取材・文/小山内麗香