国内

対面はもう盛り上がらない?「オンライン婚活」の長所と短所

コロナ禍でオンライン婚活が密かなブーム(写真はイメージ)

 新型コロナウイルスの影響で、不要不急の外出禁止や三密の回避など、生活様式は大きく変化した。それは婚活市場でも同じ。大手マッチングサイトや結婚相談所がこぞってオンラインでデートなどができる新サービスを打ち出し、利用者は右肩上がりに増えている。なぜこれほど人気を博しているのか、オンライン婚活のメリットやデメリットについて、専門家に聞いた。

 まず、オンライン婚活をする人にはどんな傾向があるのか。結婚相談所・最短結婚ナビ代表の鎌田れいさんが話す。

「私どもの相談所で特に多いのは医療従事者。自分が感染してはいけないし、もし自分がウイルスを持っていて相手にうつしても大変なので、オンラインを希望する人が多いんです。あとは、外に出るのが怖いという人、そこまで婚活に乗り気ではない人もオンラインを選ぶ傾向が強いです。足を運ぶ前にまずオンラインで参加して、いい人がいたら会いに行く、というお試しで利用するパターンが見受けられました」

 オンライン婚活のメリットについて鎌田さんは、「時間と費用の節約になることは大きい」と話す。

「従来の対面でのお見合いは、ホテルのラウンジなどを使用する関係で昼間の時間帯が多いため、仕事が休みの日に午前中から準備して、待ち合わせ場所まで移動して、1時間ほどのお見合いをするにも、移動時間のほうが多くかかりました。しかしオンラインなら、終業後の夜からのお見合いも可能で、自宅にいながら40分ほどで終わります。移動時間がないので非常に効率的です。1日複数人とお見合いする時も、場所を移動する経費や時間がカットできます。

 また、お茶代の費用の節約にもなります。対面のお見合いは男性がお茶代を支払うことが多く、ホテルのラウンジでお茶やケーキを注文すれば2人で3000~4000円程と決して安くはありません。たまに、顔を見た途端不機嫌になる女性や、勝手に食事までする女性もいるそうで、そうした理不尽さを避けるためか、オンライン婚活は女性より男性の方が積極的な傾向もあります」

 オンライン婚活パーティー専門サイト「LMO Party」を立ち上げた、LMO代表の高田康太さんも、コロナ禍だからこそリアルよりオンラインにメリットがあると力説する。

「緊急事態宣言が解除されて数か月経った今、対面での婚活パーティーが再開されています。しかし、ソーシャルディスタンスを守って距離を取りながら交流しなければならず、参加者同士が意気投合しにくく、マスクも必須で付けないといけないので表情が見えず反応や性格も分かりにくい。その点、オンラインなら素顔で会話ができるため、話も盛り上がります。

 また、自室で婚活をするため、本が趣味なら本棚を背景にしたり、可愛がっているペットを紹介できたりして、自分らしいアピールがしやすいのもオンラインならではです。オフラインの良さが失われているからこそ、オンラインのメリットが際立っていると言えるでしょう」

 普段なら近場で出会いを求めるものだが、離れた場所同士のお見合いでも違和感が少ないのもオンライン婚活のメリットだ。

「近々日本に帰国するので、今のうちにパートナーを見つけておきたいというニューヨーク在住の男性や、実家に戻る予定のため東京から地元エリアのオンライン婚活に参加している男性など、遠距離でも交際OKという方は多くいらっしゃいました。また、テレワークを導入する企業が増えたことで、将来的に女性が住む地域に引っ越しても良い、と話す男性もいらっしゃいます。オンライン婚活には、女性の活躍をサポートしたいという男性が増えていることも良い傾向だと思います」(高田さん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(27)と伊藤凛さん(26)は、ものの数分間のうちに刺殺されたとされている(飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
「ギャー!!と悲鳴が…」「血のついた黒い服の切れ端がたくさん…」常連客の山下市郎容疑者が“ククリナイフ”で深夜のバーを襲撃《浜松市ガールズバー店員刺殺》
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
大谷翔平がこだわる回転効率とは何か(時事通信フォト)
《メジャー自己最速164キロ記録》大谷翔平が重視する“回転効率”とは何か? 今永昇太や佐々木朗希とも違う“打ちにくい球”の正体 肩やヒジへの負担を懸念する声も
週刊ポスト
『凡夫 寺島知裕。「BUBKA」を作った男』(清談社Publico)を執筆した作家・樋口毅宏氏
「元部下として本にした。それ自体が罪滅ぼしなんです」…雑誌『BUBKA』を生み出した男の「モラハラ・セクハラ」まみれの“負の爪痕”
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト