国内

政府の代弁者・田崎氏を重宝 叩かれたくないテレビ局の事情

政治ジャーナリストの田崎史郎氏は安倍元首相と親交が厚く、政権寄りの発言も散見された(写真/時事通信フォト)

田崎史郎氏は安倍前首相と親交が厚く、政権寄りの発言が多かった(写真/時事通信フォト)

 報道番組からワイドショー、スポーツ番組まで、いまやテレビはコメンテーターで溢れている。ところがその発言はというと、かつて番組を賑わせた舌鋒鋭い「辛口」は鳴りを潜め、中立公正どころかやけに甘口の「応援コメント」ばかり。なぜこんなことになっているのか。

 安倍晋三元首相の突然の辞任、総裁選に菅義偉首相の誕生と政治ニュースが慌ただしい中、テレビ番組に出ずっぱりなのは政治ジャーナリストの田崎史郎氏(70)だ。田崎氏は安倍元首相との親交が厚く、安倍政権の不祥事が発覚しても、擁護発言を繰り返し、政権の意向を“代弁”するコメンテーターとして、視聴者からも認知される。

 8月28日に安倍元首相が辞任表明した後、『ひるおび!』(TBS系)に出演した田崎氏は、「辞め方としては、よかったんじゃないかなと思います」と7年8か月にわたって“伴走”してきた安倍政権の終焉に万感の思いを滲ませた。

 これまで田崎氏の姿勢は一貫していた。コロナ禍で安倍元首相が会見を開かないことを批判されると、『とくダネ!』(フジテレビ系)でこう反論した。

「総理はぶら下がりで方針は示しています。西村担当大臣は毎日毎日、土日も含めて現場の記者がもうやめてくれって言いたくなるくらいやっている。情報発信ができていないとも言い切れない」

 ネットでは“御用ジャーナリスト”“安倍応援団”などと揶揄され、番組内で“政府の代弁者”としていじられることもある田崎氏だが、『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)をはじめ各局の情報番組で重宝されている。従来、テレビや新聞など大手メディアは「権力の監視」を使命とし、報道番組には政権を批判するコメンテーターが多く出演してきたが、変わってきているということだ。

関連記事

トピックス

10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン