芸能

中国時代劇ドラマが人気急上昇 韓国時代劇の減少も影響

三世にわたり恋をする壮大なラブロマンス史劇『永遠の桃花 ~三生三世~』(c)2017 Shanghai GCOO Entertainment Co.,Ltd

 昨年から中国ドラマのリリース本数や発売されるムック本が一気に増え、ファンが急増したと実感している」と語るのは、エンタメ業界に20年以上携わり、中国ドラマを中心としたアジアドラマに精通しているライターの小酒真由子さん。

「『愛の不時着』などのヒットで、韓国ドラマの価格がますます高騰しているものの、韓国時代劇の制作本数が資金不足などで減少したことで、韓国時代劇ファンが中国時代劇に流れてきている印象があります。中国ドラマの価格も同様に上がりつつありますが、韓国ドラマに比べればまだ安いため、放送される機会が増えているようです」(小酒さん)

 中国時代劇の新作や話題作に力を入れ、新規ジャンル開拓にも意欲的なデジタル放送局『BS12 トゥエルビ』編成部の森ひとみさんも、最近の中国ドラマブームを肌で感じている1人だ。

「2016年に『武則天─The Empress─』を試験的に放送して以来、いまでは韓国ドラマに匹敵するほど大きな反響をいただいています。あえて韓国ドラマと比べるならば、中国ドラマの魅力は次の3つ。【1】時代劇の圧倒的なスケール感が違う。【2】申し分ない美男美女の俳優陣。【3】映画並みの映像美や豪華なセットに衣装。そのほか、背景の時代考察もしっかりとされていて、時間をかけて台本が練られているなど、魅力が尽きません」(森さん)

 森さんが1つめにあげた、時代劇の圧倒的なスケール感について、小酒さんは、

「4000年の歴史の中には、民族も文化も王朝も多彩でネタが尽きません。史実に沿って描く硬派な作品以外にも、日本や韓国ドラマではあまり見かけない“神話”を用いた時代劇の素材も何万年ものスケールで存在するので、とにかく話題が豊富なんです」

 俳優については、

「中国の総人口は14億人といわれますが、中国全土から発掘された俳優陣は美男美女ぞろい! その顔面偏差値の高さは相当なもの(笑い)」(小酒さん)

 しかも、顔だけではなく演技力にも定評がある。

「中国の場合、俳優になる人は大学で4年間、専門的に勉強している人が多いので、演技のレベルが高いんです。日本でいう日芸(日本大学芸術学部)のような名門の芸術学校がいくつもあって、熾烈な受験戦争があります。名門校を卒業した人ほどデビューするチャンスが高いのです」(小酒さん)

関連キーワード

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン