国内

茨城県が「魅力度最下位を脱出」したのは当然だっぺよ

ねばーりの勝利

 ブランド総合研究所が毎年10月に発表する都道県別魅力度ランキングで、「魅力度最下位」7連覇の茨城県が、ついにその汚名を返上した。しかも、47位にへばりついていたのが嘘のように、42位まで一気にジャンプアップだ。特に若い世代の支持率が急上昇しているといい、ネットには茨城県民の歓喜の声があふれて、「だっぺ帝国」は美酒に酔いしれている、らしい。これまで雌伏の時代が長かったのだから、こういう時には思い切り茨城をほめてみたくなる。

 そもそも茨城県民は「魅力度最下位」という実感はあまりなかったとされる。暑すぎることも寒すぎることもなく、土地は平坦で海や川や湖に恵まれ、どの季節も海の幸・山の幸をふんだんに楽しめる。県南地域は東京の通勤圏で交通の便も良い。県民にしてみれば、魅力度最下位と言われても、「なんでだっぺ?」という気持ちだっただろう。

 各種データでも、茨城の住みやすさはよくわかる。面積は47都道府県中24位とちょうど真ん中だが、人口は11位、県内総生産(GDP)も11位を誇る。これは東京に近いことももちろん関係しているが、上記のように土地が平坦で人が住みやすい環境が整っていることが大きい。人の居住に適した「可住面積」は全国4位で、人口が11位というのは、まだまだ「のびしろ」がありそうだ。

 インフラも充実している。JR常磐線、つくばエキスプレスなどの鉄道、高速道路、鹿島港などの港湾、茨城空港など、交通の便は一通り揃っているのだが、特筆すべきはその道路網だ。道路の総延長距離は北海道に続く2位。面積は北海道の13分の1にすぎないが、道路総延長は約7万キロと5万キロで肉薄している。いかに道路網が張り巡らされているかがわかる。当然、県民は自動車を生活の足にしており、一世帯当たりの自動車保有台数は6位。もっとも、自動車に関しては盗難台数1位という不名誉な数字もある。

 茨城県職員の奮闘を描いたウェブ漫画『だっぺ帝国の逆襲』(小学館P+D MAGAZINE)を監修した青木智也氏はこう語る。

「茨城は人が住める場所が多く、いろいろなところに分散して住めてしまうから、どうしてもクルマ社会になるのです。スターバックスのドライブスルー1号店は茨城でしたし、かつては、つくば市に公衆電話のドライブスルーまでありました。クルマの盗難が多い? おそらくそれは地理的な理由でしょう。港湾がある田舎は窃盗団には絶好の場所なのかも」

関連記事

トピックス

国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)が“イギリス9都市をめぐる過激バスツアー”開催「どの都市が私を一番満たしてくれる?」
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン