ビジネス

「住みたい街」ランキングが参考程度にしかならない理由

「住んでみたい街」ランキングで6年連続1位になった恵比寿(時事通信フォト)

「住んでみたい街」ランキングで6年連続1位になった恵比寿(時事通信フォト)

 不動産デベロッパーや住宅情報サイトなどが定期的に発表している「住みたい街ランキング」。この手のトレンド調査が出る度に大きな話題となるが、人気上昇エリアの物件は本当に“買い”なのか──。住宅ジャーナリストの榊淳司氏がアドバイスする。

 * * *
 私はマンション市場についてあれこれと発言することが本業である。そして、時に一般の方からマンション購入の相談を承ることがある。

 その際によく聞かれることのひとつに、「どこの街を選べばいいですか?」というのがある。かなり漠然とした質問だが、尋ねる側の本音を翻訳すると「どの街で買えば資産価値が下がりませんか?」ということである。

 マンションの価格というのは、景気が良いときは上がって悪くなると下がる。景気が悪くなっても価格の下がらないマンションなどあり得ないといってもいい。ただ、市場をエリア別に中長期でみてみると「高く買ったのに半値以下になった」エリアもあれば、「高く買ったけれども高いまま」の街もある。

 前者は郊外でニュータウン的に開発されたエリアで、後者は都心の人気地区である。例を挙げるなら表参道(港区)、番町(千代田区)、代官山(渋谷区)などだ。しかし、こういう街はマンションが高すぎて一般人には手を出しづらい。

 そんな超一等地でマンションを買えない方は、当然ほかの街を探さなければならない。多くの人は「人気の街でマンションを買えば価格は下がらない」と考えがちだ。そこでよく用いられるのは「住みたい街ランキング」的な指標だ。

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン