では、スマホによる病気を防ぐにはどうすればいいのか。
もちろん「長時間使わない」ことが最善だが、使い方を意識するだけでも体への負担は大きく変わるという。ちくさ病院の総合内科医・近藤千種さんはこう言う。
「使うときはなるべく下向きの姿勢を避け、猫背にならないこと。目の高さか少し下を向く程度にして、画面を目から30~40cm離しましょう。1時間以上スマホを見る場合は、間に10分程度の休憩を入れ、寝る2時間前からはスマホを見ないことを心がけてください」(近藤さん)
スマホを使う合間にストッレッチをはさむことも有効だ。整体院「御影フィール」院長の鄭信義さんはこうアドバイスする。
「スマホを長時間使っていると緊張状態が続き、交感神経が優位になるため、呼吸は浅く心拍数が多くなります。ストレッチや深呼吸をすることで副交感神経を優位にさせることが、緊張状態をほぐして全身の凝りをほぐす最善の方法でしょう」(鄭さん)
デジタルの普及が進み、生活のなかで必要不可欠な存在になったスマホ。そんな存在だからこそ、私たちの健康を脅かす「新たな現代病」になりつつある。上手な向き合い方を学び、正しく活用することが健康な体への第一歩だ。
※女性セブン2020年11月5・12日号