アメリカ社会が今、最も恐れるのは、大統領選後にトランプの狂信的信者たちが、武装蜂起するのではないか、ということ。暴動と混乱を恐れ、自衛のための銃のみか、トイレットペーパーなどの日用品までも大量に買い占められている。民主主義の先進国を自任するアメリカが、まるで初めて選挙を行なう発展途上国のような様相を呈してきた。しかし、これこそがトランプが4年間にわたって陰謀論やウソを繰り返し、国内を分断してきた結果である。
◆取材・撮影・文/横田増生(ジャーナリスト。Support by Slow News)
【プロフィール】
横田増生(よこた・ますお)/1965年、福岡県生まれ。アイオワ大学ジャーナリズムスクールで修士号。1993年に帰国後、物流業界紙『輸送経済』の記者、編集長を務め、1999年フリーランスに。2020年、『潜入ルポ amazon帝国』(小社刊)で新潮ドキュメント賞受賞。他の著書に『仁義なき宅配』『ユニクロ潜入一年』など。
※週刊ポスト2020年11月30日号