朝乃山もご祝儀もらえず陥落か(時事)
ところが、今は新型コロナ禍で相撲協会が全協会員に無用な外出禁止を通達しているため、大規模なイベントなど開けない。状況が改善しないまま来場所で陥落してしまえば、昇進パーティ自体が「幻」になってしまう。
「引退相撲の祝儀は“退職金代わり”という意味合いがあるので本人の取り分が多いが、昇進パーチィは親方はじめ部屋の功績も祝う会なので、収入は“部屋と力士の折半”が角界の伝統。つまり、部屋にとっては一番おいしいイベントです。時津風部屋としては、何が何でも正代には大関に踏みとどまってもらいたいと祈っているでしょう」(若手親方)
来場所にカド番を迎える朝乃山も正代と同じ状況にある。朝乃山が大関昇進を決めたのはコロナ「第1波」の真っ只中に無観客で行なわれた今年の3月場所だったため、やはり昇進パーティは“無期限延期”状態だ。
「朝乃山が所属する高砂部屋では、高砂親方(元大関・朝潮)が11月場所後に定年を迎える。参与として再雇用されて協会に残るものの、部屋を持つことはできなくなるため、高砂部屋は後継者に譲る。朝乃山の昇進パーティの恩恵にあずかれないばかりか、自身の定年パーティさえ開けないので高砂親方は泣きっ面に蜂ですよ」(同前)
崖っぷちの両大関は、自分を育ててくれた親方の「カネの不安」を解消できるだろうか。