――今年7月に清掃会社「ピカピカ」を立ち上げたのはなぜですか?
入江:バイトを始めて5か月くらい経ったころ、いずれは独立して清掃業界を盛り上げていきたいと考え始めました。バイト先の先輩2人に相談したところ、ありがたいことに“入江さんならいける”と応援してくれて、清掃のノウハウを学びながら独立を視野に入れて動き出しました。
――清掃での失敗は?
入江:たとえば独立して2日目に、タワーマンションに住むお客さまにご依頼いただいて。ベランダ掃除のために高圧洗浄機を使ったら、下の階に水が行ってしまって…。お住まいのかたからお叱りの言葉を頂戴しました。独立したら、全ての責任は自分にあるのだと、改めて、とても身が引き締まりました。お詫びにそのかたのお部屋のハウスクリーニングをさせて頂きましたが、そのかたにも、呼んでくださったお客さまにも本当に申しわけなかったです。
――どんなときにやりがいを感じますか?
入江:バイト時代ですが、年末に掃除をした家のおばあさんに「こんなにきれいにして、感謝されて、いい仕事を選んだわね。私もこれで安心して年を越せるわ」とお礼を言われたときには、人のためになっていると実感しました。うれしかったですね。
ありがたいことに会社を立ち上げたときから仕事が途切れず、毎日、忙しくさせてもらっています。一時は会社の公式サイトのサーバーがダウンしたほどです。ただ、今は物珍しさもあるでしょうし、これからが勝負だと思っています。
――「ピカピカ」ならではのサービスとして、「トーク0円」があるそうですね。
入江:ぼくは掃除をしながらずっとしゃべっています。芸人の清掃人は珍しいので、お客さまには「なんで清掃業選んだんですか?」「芸能界に戻らないんですか?」とか、いろいろ聞かれますよ。みなさん記者ですね(笑い)。