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2020.11.18 16:00  NEWSポストセブン

あの当選請負人が「ジョージアの陣」でトランパーを動かす!

「敵と味方」をきっちり分ける選挙戦術の祖とされるロープ氏(CNP/時事通信フォト)

「敵と味方」をきっちり分ける選挙戦術の祖とされるロープ氏(CNP/時事通信フォト)

 米大統領選挙は、いまだに最終結果が出ていない。しかし、バイデン氏の勝利はもはや動かないと見てよいだろう。トランプ大統領は、この事実を認めず、引き継ぎをしないという態度を続けているが、日ごとに追い詰められてきた。アメリカの政治闘争の主戦場は、すでにジョージア州の上院決選投票に移った。ニューヨーク在住ジャーナリスト・佐藤則男氏が、この新しい戦場の驚くべき陣容をリポートする。

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 大統領選と同時に行われた上院選では、100議席中35議席が改選された。その結果、現在までに確定した議席数は共和党50、民主党48となり、残る2議席は来年1月5日に行われるジョージア州の決選投票で決まる。同州では、現職で共和党のデイビッド・パーデュー氏と民主党のジョン・オソッフ氏が戦い、パーデュー氏が49.7%を獲得してトップに立ったが、州法で規定する当選条件である50%以上の票を得られずに決選投票にもつれ込んだ。さらに、共和党現職が健康上の理由で引退したことにより、その後任を決める補欠選挙も行われ、やはり両党とも50%を獲得できずに決選投票に臨むことになった。

 もし2議席とも民主党が勝つようなことになると、上院は50対50となり、法案の可否は副大統領が持つ最後の1票に委ねられる。バイデン政権が誕生すれば、ハリス副大統領が決定権を握ることになるわけだ。すると、ホワイトハウス、すでに民主党が過半数を確定させた下院、そして上院のすべてを民主党が握ることになるから、共和党としては最後の砦を死守する重要な戦いだ。

 ジョージア州はもともと共和党が強い地域だが、今回は反トランプ票によって接戦となった。しかし、それでもトランパー(トランプ支持者)がやや上回っていることから、共和党はこの選挙が終わるまではトランプ路線を継承するしかなくなっている。だから、誰もトランプ氏の首に鈴をつけられないのだ。

 そんな「ジョージアの陣」に注目すべき武将が参戦した。選挙の神様、史上最強の参謀と呼ばれるカール・ローブ氏である。ブッシュ親子を大統領に押し上げた鬼才として知られるローブ氏が、共和党の資金集めに協力するというのである。もちろん筆者はそんな名目は信じない。おそらくローブ氏が陣頭指揮を執り、絶対に落とせない2つの議席を確実に獲ろうという算段だろう。

 ローブ氏は、一部では“バカ息子”呼ばわりされていたブッシュ氏(子)をテキサス州知事に押し上げ、さらに2000年、2004年の大統領選挙に勝たせた。特に2000年の選挙では、クリントン政権の副大統領として人気があったアル・ゴア氏を相手に、徹底したネガティブ・キャンペーン、弱みを攻撃し続ける執拗な戦略で勝利した。ブッシュ氏はローブ氏を「The Architect(設計者)」と呼んだ。日本風に言えば「当選請負人」といったニュアンスだろうか。

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