尿の「キレ」や「回数」も重要だ。
「尿が30秒以上にわたって出続ける場合は前立腺肥大を疑います。1日に10回以上トイレに行くようなら『頻尿』と定義され、前立腺肥大や膀胱炎が疑われる。
脳が必要ない排尿を指令している可能性もあるため、高齢なら認知症にも注意すべき。就寝中に3回以上トイレに行くようだと『夜間頻尿』で、前述の病気に加えて、心機能の低下を疑うこともあります」(同前)
加齢とともに増えてくる尿漏れも危険なサインだ。特に尿意を感じていないのに漏らしてしまう場合は重病が疑われるという。
「隠れ脳梗塞や認知機能の障害で、脳の尿意を感じる経路が損なわれているケースがあるので注意しましょう。また、糖尿病の合併症でも尿意がないのに漏らしたり、尿が出切らずに残ってしまう症状が出ることもあります」(同前)
尿は健康のバロメーター。早速、トイレに向かってみよう。
※週刊ポスト2020年11月27日・12月4日号