芸能

『恋する母たち』の見どころ支える「新しさ」と「懐かしさ」

『恋する母たち』ではキャリアウーマンを演じる(時事通信フォト)

キャリアウーマンの母を演じる(時事通信フォト)

 3人の「母」たちの恋愛模様を描いて話題の『恋する母たち』(TBS系、毎週金曜22時)が話題だ。これまでのいわゆる不倫ドラマと何が違うのか。ドラマオタクのエッセイスト・小林久乃氏が考察する。

 * * *
『恋する母たち(以下、恋母)』にハマっている。オタクなので、放送中のドラマは全録画して視聴しているが、この作品に至っては「観てしまうのがもったいない……」と思うほど。

 この作品には、単なる不倫愛だけではなく、一般的に“いい年齢”と呼ばれる女性たちの恋愛や機微の表現が詰まっている。こういったドラマ要素が単純に好きなので、自分の趣味嗜好が理由で『恋母』にハマっているだけと思っていた。でも改めて考察すると、新鮮さを感じる不倫ドラマのスタイルが描かれていることに気づく。

 これまでの不倫ドラマといえば、映画化もされたヒットドラマ『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜(以下、昼顔)』(フジテレビ系・2014年)に見られるようなドロドロとした感情の錯綜が恒例。でも令和のこの世は、不倫ドラマは“しれっと”がキーワードらしい。

“サレ妻”から罪悪感ゼロの“ヤリ妻へ”

『恋母』は、高校生の子どもを持つ3人の母親たちの不倫、シングルマザーの「久々の恋愛模様」などを描いた作品。

 このドラマの見どころはいくつかあり、まず1つめは“浮気をする妻たちが罪悪感ゼロ”であること。特に第3話で、若い部下との不倫愛が始まった林優子(吉田羊)の態度にはその様子が顕著に表れていた。

 優子は部下の赤坂(磯村勇斗)と一夜を共にした後、翌日は何事もなかったように家族旅行に“しれっと”合流をする。夫の前で平然を装っている……? いや、そもそも罪悪感など優子にはないのかもしれない。いつも通りの妻でいることに驚きを超えて笑った。

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン