テレビ各局の人気番組がラインナップされ、激戦が続く日曜20時の放送枠。その中で最近、注目を集めるのが『バナナマンのせっかくグルメ』(TBS系)だ。かつては同じ枠の番組に起用されながら放送終了の憂き目にあったバナナマンだが、それでも今も支持される理由とは? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。
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日曜20時台の番組と言えば、全曜日全時間帯でナンバーワンの激戦区。大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK)、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)、『ポツンと一軒家』がそろい、最もハイレベルな視聴率争いを続けています。
しかし、その3番組にジリジリと近づきはじめているのが『バナナマンのせっかくグルメ』。視聴率は一般的な合格ラインとされる個人6%、世帯10%を上回る機会が増えているのです。
また、好調の証と言えるのは放送時間。これまでは『坂上&指原のつぶれない店』と交互に18時30分~21時の2時間半特番を隔週で放送して3番組に対抗してきましたが、このところ20~21時の通常放送、すなわち真っ向勝負の形が増えています。
今では忘れかけられていますが、もともと日曜20時台はTBSにとっての鬼門。2010年代は低視聴率で次々に番組が打ち切られたほか、『珍種目No.1は誰だ!?ピラミッドダービー』と『消えた天才』がBPOから放送倫理違反と判断され、終了を余儀なくされる苦境にあえいでいました。
しかもバナナマンは両番組に出演するという不運に見舞われていたのです。それでも2人は、めげるどころか3度目の挑戦となる『バナナマンのせっかくグルメ』の視聴率や評判を上げ、TBS20時台の救世主となりつつあります。同番組とバナナマンは、どこが支持されているのでしょうか。