国内

菅政権のコロナ対策を牛耳る官僚・和泉洋人氏 増幅する権勢

 和泉洋人氏とは何者なのか?(右、時事通信フォト)

和泉洋人氏とは何者なのか?(右、時事通信フォト)

 菅首相の政策実行を一手に引き受ける側近官僚がいる。長く“影の総理”と呼ばれてきた菅氏の影、いわば“影の影”を演じてきた男の正体とは? 菅官邸最大のキーマンについて、ノンフィクション作家の森功氏がレポートする。(文中敬称略)

 * * *
 第二次安倍政権の官房長官として内閣人事局という強力な武器を手にした菅義偉は、霞が関の役人の中で服従する者だけを選んで重宝してきた。それは、霞が関の官僚に操られることを警戒している裏返しだといえる。

 周知のように首相就任前の閣僚経験は、総務大臣と官房長官だけである。それゆえ信頼する菅印の官僚がさほど多いわけではない。総務省でいえば、元事務次官の櫻井俊や現事務次官の黒田武一郎、現内閣広報官の山田真貴子あたり。警察庁だと官房長官秘書官を務め、ジャーナリストのレイプ事件で取り沙汰された次長の中村格(*注)、そして“官邸の守護神”と異名をとった法務省元東京高検検事長、黒川弘務といったところだろうか。

【*注/2016年、山口敬之・元TBSワシントン支局長による準強姦容疑において、警視庁刑事部長だった中村氏が逮捕執行を停止したと報じられた】

 だが、彼らとて、菅を内閣総理大臣に祭り上げたい、とまで考えていたわけではないだろう。

 では首相として菅を支える官僚は誰か。その一人は官房副長官として霞が関に睨みを利かせ続ける杉田和博(79)に違いない。菅自ら日本学術会議の人選に関与したと杉田を名指しした。内閣総理大臣に任命権があると言いながら、事務方のせいにするという卑怯な話であるが、現に杉田の介入がなければ学術会議メンバーの拒否はなかっただろう。杉田は安倍政権時代から官僚人事を統べてきた官邸官僚といえる。

 そしてもう一人、菅の最も頼っている官邸官僚、それが首相補佐官の和泉洋人(67)である。補佐官としての任務は、「国土強靱化および復興等の社会資本整備、地方創生、健康・医療に関する成長戦略ならびに科学技術イノベーション政策、その他特命事項」。まさに菅政権における政策のほとんどと言っても過言ではない。そんな和泉の権勢は、安倍から菅へと政権が移る過程で、ますます増幅されていった。

関連記事

トピックス

山下市郎容疑者(41)が犯行の理由としている”メッセージの内容”とはどんなものだったのか──
「『包丁持ってこい、ぶっ殺してやる!』と…」山下市郎容疑者が見せたガールズバー店員・伊藤凛さんへの”激しい憤り“と、“バー出禁事件”「キレて暴れて女の子に暴言」【浜松市2人刺殺】
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ
《熱愛ツーショット》WEST.中間淳太(37)に“激バズダンスお姉さん”が向けた“恋するさわやか笑顔”「ほぼ同棲状態でもファンを気遣い時間差デート」
NEWSポストセブン
アパートで”要注意人物”扱いだった山下市郎容疑者(41)。男が起こした”暴力沙汰”とは──
《オラオラB系服にビッシリ入れ墨 》「『オマエが避けろよ!』と首根っこを…」“トラブルメーカー”だった山下市郎容疑者が起こした“暴力トラブル”【浜松市ガールズバー店員刺殺事件】
NEWSポストセブン
4月は甲斐拓也(左)を評価していた阿部慎之助監督だが…
《巨人・阿部監督を悩ませる正捕手問題》15億円で獲得した甲斐拓也の出番減少、投手陣は相次いで他の捕手への絶賛 達川光男氏は「甲斐は繊細なんですよね」と現状分析
週刊ポスト
事件に巻き込まれた竹内朋香さん(27)の夫が取材に思いを明かした
【独自】「死んだら終わりなんだよ!」「妻が殺される理由なんてない」“両手ナイフ男”に襲われたガールズバー店長・竹内朋香さんの夫が怒りの告白「容疑者と飲んだこともあるよ」
NEWSポストセブン
WEST.中間淳太(37)に熱愛が発覚、お相手は“バスり”ダンスお姉さんだ(右・Instagramより)
《スクープ》“夢の国のジュンタ”に熱愛発覚! WEST.中間淳太(37)が“激バズダンスお姉さん”と育む真剣交際「“第2の故郷”台湾へも旅行」
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《左耳に2つのピアスが》地元メディアが「真美子さん」のディープフェイク映像を公開、大谷は「妻の露出に気を使う」スタンス…関係者は「驚きました」
NEWSポストセブン
防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
「服のはだけた女性がビクビクと痙攣して…」防犯カメラが捉えた“両手ナイフ男”の逮捕劇と、〈浜松一飲めるガールズバー〉から失われた日常【浜松市ガールズバー店員刺殺】
NEWSポストセブン
和久井学被告と、当時25歳だった元キャバクラ店経営者の女性・Aさん
【新宿タワマン殺人・初公判】「オフ会でBBQ、2人でお台場デートにも…」和久井学被告の弁護人が主張した25歳被害女性の「振る舞い」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト