また、中国は昨年暮れには史上初めて、月の裏側に探査機を着陸させたが、月の裏側は地球から直接信号が届かないため極めて難しいミッションであり、中国は月の探査でアメリカを一歩リードした形だ。さらに、2022年には独自の宇宙ステーションの完成も目指している。
このように、着実に宇宙での存在感を高めている中国に対して、米政府は宇宙での覇権を奪われかねないと危機感を強めている。米トランプ政権は2019年5月、アメリカの宇宙飛行士を月と火星に送り込む表明。トランプ大統領は「アメリカが宇宙を支配し続けなければならない」として「宇宙軍」を創設すると発表している。2021年にスタートするバイデン新政権は現段階でトランプ政権の対中政策について変更はないとしており、宇宙開発などでも、トランプ政権の政策を引き継ぐとみられるが、米中両国は今後、宇宙を舞台にして対抗していくことも予想される。