桑田コーチとの二人三脚でさらなる飛躍を遂げられるか(時事)
2018年オフに高橋由伸・監督が事実上解任され、原監督が政権を引き継いだ際、新しいコーチ陣の布陣が物議をかもしたことがある。投手総合コーチに、コーチ経験のない宮本和知氏が起用されたが、ファンの間では、「なぜ宮本コーチ?」という疑問の声もあった。桑田氏や、同じ世代でエースだった槙原寛己氏などが「より適任ではないか?」と見られたからである。当時、NEWSポストセブンの記事では、野球担当記者のこんなコメントを掲載している。
「槙原氏は1993年オフにFA宣言(結果は残留)したことで、巨人から移籍する意志を示したと球団に捉えられています。桑田氏は2006年シーズン中に自ら退団を発表し、原監督を困惑させた過去がある。巨人というチームでは、一度、自分から出ていくと戻ることは難しい。FAで巨人から横浜に移籍した駒田徳広氏も同様でしょう。同じFAでも、ヤンキースに渡った松井秀喜氏のような国民的スターになると話は別ですが……」
つまり、菅野にしても、桑田氏や槙原氏と同じ道をたどる可能性があった。だから、前出記者も言うように、桑田氏の就任は「将来も冷遇しないよ」という球団から菅野へのメッセージとも考えられるのである。
桑田復帰の真相はともかく、昨シーズンは日本シリーズでソフトバンクに完膚なきまでに叩きのめされ、「野手出身の監督に、野手出身の元木大介ヘッドコーチではダメだ」という批判もあがった巨人。桑田=菅野コンビが投手王国再建の原動力になるなら万々歳だ。