芸能

チェリまほでブレイク 俳優・町田啓太の「萌えを把握する技術」

(2018 TIFF/AFLO)

BLイケメンからヤンキーキャラまでこなす(2018 TIFF/AFLO)

 2020年下半期は、俳優・町田啓太の勢いが目覚ましかった。劇団EXILEに所属する町田は、これまでNHK朝ドラ『花子とアン』、『HiGH&LOW』シリーズ、NHK大河『西郷どん』などに出演し、それぞれ評価は高かったものの、なかなか本格ブレイクの芽を出せずにいた。それが、昨年10月期に放送された“チェリまほ”こと『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京)で当たり役をつかみ、大きく飛躍したのだ。

 同ドラマは、WEBマンガ雑誌『ガンガンpixiv』に連載中の豊田悠による人気BL漫画が原作。童貞のまま30歳を迎えた主人公・安達清(赤楚衛二)が、「触れた人間の心が読める魔法」を手に入れたことから始まるラブコメディだ。町田が演じたのは、安達に恋する同僚・黒沢優一役。仕事もデキて一見完璧イケメンな黒沢だが、心の中では安達に対する妄想が爆発しており、そんなギャップを町田はコミカルに好演してみせた。

 深夜帯の放送だったにもかかわらず、“チェリまほ”は多くのドラマ好きから高い評価を受けた。さらに世界的な実写BLドラマ人気を受けて、台湾の動画配信プラットフォームKKTVで人気ランキング1位を獲得するなど、アジア全域で反響を呼んだ。

 その波に乗って、町田のファースト写真集『BASIC』(光文社)の売れ行きも増大した。2019年11月に発売された同写真集だが、“チェリまほ”効果で増刷が決定。中国、韓国、タイ、台湾などアジア各地の書店に出荷され、2020年12月には5刷5万部を突破した。男性芸能人のソロ写真集としては、かなりのヒットだ。

 また、同年12月10日より配信スタートしたNetflixオリジナルドラマ『今際(いまわ)の国のアリス』の演技も好評を博した。町田が演じたのは、金髪頭のヤンキーキャラ・カルベ役だ。“チェリまほ”の黒沢とは真逆の役どころで、「演技の振り幅がすごい」と称賛の声が寄せられた。『今際の国のアリス』は、Netflixの世界総合ランキングでトップ10入りするほどの人気ぶりで、「世界に通用する日本のドラマ」との呼び声も高い。カルベもまた町田のハマり役のひとつになったのではないだろうか。

 2020年下半期の話題作に立て続けに出演した町田は、今年いつ本格ブレイクを遂げてもおかしくない存在だろう。

関連記事

トピックス

ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン