国内

「難関校離れ」進む首都圏中学受験 直前の出願状況と併願校探しの肝

コロナ感染を警戒して受験回数を絞った受験生も

コロナ感染を警戒して受験回数を絞った受験生も

 間もなく本番を迎える中学受験だが、今年はコロナ禍の影響で受験生の志望校選びに異変が起きているという。安田教育研究所代表の安田理氏が、首都圏私立中学の最新の出願状況から今年の受験動向を探り、直前の併願校探しまでアドバイスする。

 * * *
 中学入試の応募状況については他のWEB上でもすでにいろいろ報道されているので、本番まで1週間となっての併願探しという当事者の視点を加味しながら見ていこう。中学受験の一断面を知ることになるので、一般の方にも興味深いと思う。

埼玉は京浜東北線から周辺部にシフトか

 まず、ほぼ出願が終わっている埼玉、千葉の入試を総括する。顕著な動向を取り上げてみよう。総出願者数は入試回数増、午後入試導入などで大きく変わるので、第1回入試を中心に見ていく。

●立教新座、浦和明の星、淑徳与野、大宮開成、開智、栄東は軒並み減。
●中堅校は逆に増えている。男子校では立教新座の減に対して城北埼玉、城西川越の増、女子校では浦和明の星、淑徳与野の減に対して大妻嵐山の増といった具合だ。
●第1回だけでなく締め切ったすべての入試回で増えたのは、城北埼玉、青学浦和ルーテル、武南、星野学園。その他、昌平、西武台新座、細田学園が大半の入試回で増。一方難関校は第1回に限らず大半の入試回で減らしている。

 難関校ほど他県からの受験者が多く、それも2回、3回と受けていたものが、コロナ感染を警戒して受験回数をしぼったことが影響している。それに対して県内受験生が主である中堅校は増えている。

 また、埼玉の中学入試は「京浜東北線沿線が主戦場」ということが言われていたが、こう見てくると今年は周辺部の学校が多くの受験生を集めたことに気がつく。関連付けしすぎかもしれないが、「密を避ける」心理が働いたのだろうか。

千葉は市川、渋谷幕張、東邦大東邦の私立御三家がいずれも減

 千葉も第1回入試を中心に顕著な動向を取り上げてみる。

●市川、渋谷幕張、東邦大東邦といった難関校はいずれも減らしている。
●その他では昭和秀英、芝浦工大柏、麗澤、和洋国府台がほぼ横ばい。国府台女子も減。
●男女で状況が異なるのは、専大松戸と成田高校付で男子、日出学園で女子が増。
●全体に増やしているのは、聖徳大学附属が共学化した光英VERITASと千葉日大一。

 千葉は入試解禁日が1月20日なので(万が一感染したときに2月1日までに快復できない)、埼玉以上に東京、神奈川からの受験生が減っていることが大きい。

 光英VERITASはまったく新しい学校としてスタートとして話題になったことが、千葉日大一は日大系の付属人気であることが要因。このほか目立ったのは昭和学院の算数入試。この学校は多様な入試を行っているが、その中で最多の225名という応募者を集めた。

関連記事

トピックス

優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン
デート動画が話題になったドジャース・山本由伸とモデルの丹波仁希(TikTokより)
《熱愛説のモデル・Nikiは「日本に全然帰ってこない…」》山本由伸が購入していた“31億円の広すぎる豪邸”、「私はニッキー!」インスタでは「海外での水着姿」を度々披露
NEWSポストセブン
生きた状態の男性にガソリンをかけて火をつけ殺害したアンソニー・ボイド(写真/支援者提供)
《生きている男性に火をつけ殺害》“人道的な”窒素吸入マスクで死刑執行も「激しく喘ぐような呼吸が15分続き…」、アメリカでは「現代のリンチ」と批判の声【米アラバマ州】
NEWSポストセブン
“アンチ”岩田さんが語る「大谷選手の最大の魅力」とは(Xより)
《“大谷翔平アンチ”が振り返る今シーズン》「日本人投手には贔屓しろよ!と…」“HR数×1kmマラソン”岩田ゆうたさん、合計2113km走覇で決断した「とんでもない新ルール」
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の学生時代
《被害者夫と容疑者の同級生を取材》「色恋なんてする雰囲気じゃ…」“名古屋・26年前の主婦殺人事件”の既婚者子持ち・安福久美子容疑者の不可解な動機とは
NEWSポストセブン
ソウル五輪・シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング=AS)銅メダリストの小谷実可子
《顔出し解禁の愛娘は人気ドラマ出演女優》59歳の小谷実可子が見せた白水着の筋肉美、「生涯現役」の元メダリストが描く親子の夢
NEWSポストセブン
ドラマ『金田一少年の事件簿』などで活躍した古尾谷雅人さん(享年45)
「なんでアイドルと共演しなきゃいけないんだ」『金田一少年の事件簿』で存在感の俳優・古尾谷雅人さん、役者の長男が明かした亡き父の素顔「酔うと荒れるように…」
NEWSポストセブン
マイキー・マディソン(26)(時事通信フォト)
「スタイリストはクビにならないの?」米女優マイキー・マディソン(26)の“ほぼ裸ドレス”が物議…背景に“ボディ・ポジティブ”な考え方
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
《かつてのクマとはまったく違う…》「アーバン熊」は肉食に進化した“新世代の熊”、「狩りが苦手で主食は木の実や樹木」な熊を変えた「熊撃ち禁止令」とは
NEWSポストセブン
アルジェリア人のダビア・ベンキレッド被告(TikTokより)
「少女の顔を無理やり股に引き寄せて…」「遺体は旅行用トランクで運び出した」12歳少女を殺害したアルジェリア人女性(27)が終身刑、3年間の事件に涙の決着【仏・女性犯罪者で初の判決】
NEWSポストセブン
ガールズメッセ2025」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
佳子さまの「清楚すぎる水玉ワンピース」から見える“紀子さまとの絆”  ロングワンピースもVネックの半袖タイプもドット柄で「よく似合う」の声続々
週刊ポスト
永野芽郁の近影が目撃された(2025年10月)
《プラダのデニムパンツでお揃いコーデ》「男性のほうがウマが合う」永野芽郁が和風パスタ店でじゃれあった“イケメン元マネージャー”と深い信頼関係を築いたワケ
NEWSポストセブン