【東京・神奈川の女子】女子校に前年を上回る勢いの学校が多い
男子と同様に、1月20日時点での第1回入試の出願状況を中心に見ていこう。
●早くに前年の出願者数を上回ったのが桜蔭、鴎友学園、フェリス女学院。逆に下回ることが確定なのが女子学院、雙葉、立教女学院、横浜共立学園、横浜雙葉。
●その他でも大妻多摩、実践女子学園、中村、聖セシリア、日本女子大附などが現時点で前年を上回っている。
●前年の数には及ばないが90%を超えているのが、吉祥女子、晃華学園、玉川聖学院、日大豊山女子、富士見、山脇学園、神奈川学園、鎌倉女学院、カリタス女子、清泉女学院。
●共学校で女子が前年の出願者数を上回ったのが、青稜、東京電機大学、日大三、明治学院、目白研心。
●共学校で女子が90%を超えているのが、成城学園、中大附、公文国際、中大横浜など。
●共学校で男女ともにすべての入試回が増加基調で元気な学校は先に挙げた。
こうみてくると、「グローバル教育に力を入れている」「ICT教育が優れている」といった選択の共通項は特にない。男子同様に括るのは難しいが、いくつか挙げてみよう。
●女子校は山手線内に多数存在しながら、増加で上で出てきたのは桜蔭、実践女子学園、山脇学園しかない。共学校でも駒込のみ。横浜中心部もフェリス女学院、神奈川学園のみ。「安全志向、近場志向」と言われるが、そうでもない。むしろ郊外から都心に向かっていないということだろう。
●日大豊山女子、日大三を加え日大系の人気は男子同様だが、女子では中大附、中大横浜と中大系が人気。そのほかでも日本女子大附、成城学園、明治学院と付属校に集まっている。
●芝浦工大附の共学化が象徴しているが、工学院大附、東京電機大学など理工系大学の付属で女子が増えている。
●難関校で減が決定している学校はすべてキリスト教系だが(締め切りが早いことで早くに決定する)、逆に中堅校では晃華学園、玉川聖学院、カリタス女子、聖セシリア、清泉女学院、共学校の明治学院とキリスト教系が伸ばしていて対照的。このあたりは、わが子の学力によって学校に求める要素が異なっているのかもしれない。
女子の場合は難度以外の「校風」「力を入れている教科」「コース制」「キャリア教育」「宗教色」「制服」なども学校選択に影響する。「合格の可能性」以上にこうしたことに対する本人の意識・考えを聴いて決めたい。