芸能

大人気の『愛の不時着』 コロナ禍で“エンタメ愛”を救った功労者

「jing」(東京・原宿)にて2月27日まで開催

『愛の不時着』展は「jing」(東京・原宿)にて2月27日まで開催。以降、大阪、福岡、名古屋でも開催予定(撮影/TOMMY)

 新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われた昨年、エンタメ界で一大ブームを巻き起こしたのが、韓流ドラマ『愛の不時着』だ。放送作家でコラムニストの山田美保子さんも、同作にどっぷりハマってしまったという。山田さんが、コロナ禍における『愛の不時着』の“功績”について綴る。

 * * *
 東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県に続いて7府県に2度目の緊急事態宣言(1月15日現在)。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。毎日午後3時に速報で出される東京都の感染者数は昨年末から超・高止まり状態。分母(=PCR検査の数)が増えたことが原因かと思いきや、陽性率は上がっているし、重症者数も多ければ、お亡くなりになるかたの数も増えてしまっているのです。

 私はすでに立派な(!)高齢者。連日報じられている病床数をはじめとする「医療の逼迫」というニュースに怯えている自分もいるし、「これ以上ガマンできないかも」という想いが幾度となく襲ってくるのも事実です。

 あれだけ取材に行かせていただいていたエンタメの“現場”が激減したこと。高齢者(しつこい)ゆえ、なるべく行かないようにと“自粛”しているため、コンサートや舞台での“ときめき”が激減していることは、確実に見た目を老けさせました。

 これまで私はどれだけ生で観るエンタメに助けられていたことか。女優であり日本劇作家協会の会長さんでもある渡辺えりサン(66才)が主演舞台『喜劇 お染与太郎珍道中』の製作発表の会見で涙ながらにおっしゃっていた「生の演劇は精神を癒す」「コロナ禍だからこそ演じたい」「観に来て笑って泣いてほしい」というコメントには、もらい泣きしてしまいました。

 実は今年になってから、迷いに迷って、稲垣吾郎サン(47才)主演の『No.9 -不滅の旋律-』と、メジャーデビューをした「7ORDER」の日本武道館公演には行かせていただきました。

 両会場とかかわる多くのスタッフさんによる完璧な感染症対策に加え、私は二重にマスクをして、消毒スプレーや除菌シートを持参しての“参戦”となりましたが、やっぱり行ってよかった。配信とは異なる生の迫力と“キュン”を満喫してきました。私の周りの、1日に何箇所もの映画館や舞台のハシゴをする人たちも、「迷いに迷って」観に行った結果、「行って本当によかった」ことをSNSに上げていらっしゃいます。

 とはいえ、それが叶わないかた、「どれだけ万全な感染症対策が行われていても、やっぱり、人が多く集まるところには怖くて行けない」というかたも多くいらっしゃるでしょう。そんなかたたちの“エンタメ愛”を救ってくれた最大の功労者ともいうべき作品が『愛の不時着』(Netflix)と言っても過言ではありません。

「2020ユーキャン新語・流行語大賞」のトップ10にタイトルそのものが選出された、まさに社会現象というべき配信ドラマ。受賞理由として挙げられた「新型コロナウイルスの“巣ごもり需要”の影響で動画配信サービスの利用者が増えたことで、韓流ブームが再燃」「特に主演ヒョンビンさん(38才)は女性に対し支配的ではなく、女性の生き方を支える自然体で理想的な人間性を体現した」に、心から納得させられたかたは多いと思います。

 加えて、韓国ドラマならではの予測不能で非日常的な文字通りの“ドラマ”が、これでもかこれでもかと段積みになって出てくる。前述のヒョンビンさんとソン・イェジンさん(39才)のルックスは、韓流マニアの好みそのものだし、劇中の“ご令嬢”ファッションや、イベント時に着用したハイブランドも話題に。年明け、そのおふたりの4度目の交際報道が出て、ついに所属事務所が認めることとなったのですから、2度目の緊急事態宣言下、『愛の不時着』がさらに盛り上がる“お膳立て”は出来上がったような気がします。

関連記事

トピックス

【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
映画『アンダンテ~稲の旋律~』の完成披露試写会に出席した秋本(写真は2009年。Aflo)
秋本奈緒美、15才年下夫と別居も「すごく仲よくやっています」 夫は「もうわざわざ一緒に住むことはないかも」
女性セブン
日本初となる薬局で買える大正製薬の内臓脂肪減少薬「アライ」
日本上陸の内臓脂肪減少薬「アライ」 脂肪分解酵素の働きを抑制、摂取した脂肪の約25%が体内に吸収されず、代わりに体内の脂肪を消費
週刊ポスト
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
専修大サッカー部を辞任していた源平監督(アフロスポーツ)
《「障害者かと思った」と暴言か》専修大サッカー部監督がパワハラ・経理不正疑惑で辞任していた 大学は「警察に相談している」と回答
NEWSポストセブン
日本人パートナーがフランスの有名雑誌『Le Point』で悲痛な告白(写真/アフロ)
【300億円の財産はどうなるのか】アラン・ドロンのお家騒動「子供たちが日本人パートナーを告発」「子供たちは“仲間割れ”」のカオス状態 仏国民は高い関心
女性セブン
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
【悠仁さまの大学進学】有力候補の筑波大学に“黄信号”、地元警察が警備に不安 ご本人、秋篠宮ご夫妻、県警との間で「三つ巴の戦い」
女性セブン
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
《視聴者は好意的な評価》『ちびまる子ちゃん』『サンモニ』『笑点』…長寿番組の交代はなぜスムーズに受け入れられたのか?成否の鍵を握る“色”
NEWSポストセブン
日本製鉄によるUSスチールの買収計画
【日本製鉄のUSスチール買収問題】バイデンもトランプも否定的だが「選挙中の発言に一喜一憂すべきではない」元経産官僚が読み解く
NEWSポストセブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン