国内

新型コロナウイルス「ヤバ過ぎ派」と「騒ぎ過ぎ派」分断の現在

ネットでも様々な論争が繰り広げられている(イメージ)

ネットでも様々な論争が繰り広げられている(イメージ)

 新型コロナウイルスが世界的に感染拡大してから、もう1年が経とうとしている。いまだに正体がよくつかめない未知のウイルスを相手に人々の試行錯誤が続いているが、その対応をめぐって「慎重に行動したい」人たちと、「今の状態は騒ぎ過ぎだ」と主張する人たちが、相容れぬ論争を続けている。「騒ぎ過ぎ派」を自認するネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、議論の趨勢について解説する。

 * * *
 ニュースサイト「現代ビジネス」に「コロナ『ヤバ過ぎ派』と『騒ぎ過ぎ派』の対立が永久に折り合わない理由」という原稿を寄稿した。内容は、この1年以上日本中に分断と混乱をもたらした新型コロナに対し、「もうこんなもん、思想の問題で、両派交わることはできないんじゃない?」と問題提起したものだ。

 私は「騒ぎ過ぎ派」に属する。つまり、「コロナはヤバいです!」と主張する『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)や『サンデーモーニング』(TBS系)に対し、「あなた方、ちょっと危機感煽り過ぎ。別に日本ではそこまで死んでないでしょ? 死者にしても、高齢者か基礎疾患持ちの方々でしょ?」という立場だ。テレビというメディアはオワコン(終わったコンテンツ)扱いされているものの、いまだに高齢者を中心に絶大なる影響力を持っており「テレビが言ってるから正しい!」「テレビに出てくる先生様が言うから正しい!」という風潮がまかり通り、結局はテレビの論調が世間の「空気感」を作る。

 テレビのメイン視聴者である年金生活者はどれだけ自粛をしようが収入は減らないものの、そうではない若年層が高齢世代の不安に付け込むテレビ報道により自粛や月収激減、解雇といった事態に追い込まれたと私は思っている。

 1月16日現在、約4400人が死亡しているコロナだが、昨年10月の報道では、前年比で1万4000人日本の死者は減ったという。コロナ、ヤバくないんじゃないの? とこのデータを見ても思ってしまう。

 この両派がネットで言い争いをしている状況にある現状を「現代ビジネス」の記事では書いたのだが、思いのほか、私に賛同する声が多かった。同記事のフェイスブックのシェアは約2900で、この記事を配信したヤフーニュースでも約1400のコメントが付き、この記事をめぐっては「もうコロナに騒ぎ過ぎるのいい加減やめたい」という人々が優勢になる状況だ。

関連記事

トピックス

記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO
《国分太一コンプラ違反で解散のTOKIO》山田美保子さんが31年間の活動を振り返る「語り尽くせぬ思い出と感謝がありました」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン