スポーツ

斤量の軽い減量騎手 「逃げデータ」に着目すると上々の高打率?

作家・須藤靖貴氏が減量騎手と逃げ馬について深堀り

作家・須藤靖貴氏が減量騎手と逃げ馬について深堀り

 誰もが夢見るものの、なかなか現実にならない“夢の馬券生活”。競馬を題材とした作品も手掛け、「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆する作家・須藤靖貴氏が、減量騎手に注目して、逃げ馬について深堀りする。

 * * *
 しゅっとハナに立ってスイスイ飛ばしてゴール板を駆け抜ける。逃げ切りのイメージはあくまで軽快。ということで斤量の軽い減量騎手に注目してみた。3キロ減の恩恵を受ける▲騎手の逃げデータである。

「減量が効いている間はとにかく前につけろ」と言われる。▲はデビュー5年未満、30勝以下。ベテラン・中堅勢と比して技術的に未熟といった理由から減量制度がある。馬の脚質にもよるが、逃げはそのメリットを生かす。馬込みに揉まれずコースロスなく走れ、仕掛けの精妙さにもとりあえず無関係。一心不乱に逃げ粘る。背も軽いし、若手の意気を感じて馬も気分が良かろう。

 減量騎手にとって、逃げは恥でもないし役に立つ。ある調教師は「逃げて腕を磨く」と言う。巧くスタートし、折り合いをつける。そして馬がどこまで持つのか。その呼吸を騎手は覚えていく。陣営はどれだけ持たせられるのかを試しているところもあるのだった。

 2020年の▲騎手、たとえば亀田や泉谷、秋山稔や小林凌などは巧く逃げるイメージがある。そのへんの実際は? どのくらいの割合で逃げて、その結果はどうか。

 データを取るときの「逃げ」の定義。ハナを切ったときはもちろん、先手争いで4番手以内に付けた場合。「とにかく逃げる!」の意気を買った。減量騎手、よく逃げている。

 逃げ率1位は秋山稔の.297(2割9分7厘。以下同)。騎乗350回のうち104回逃げた。1着10回、2着5回、3着9回。秋山稔の全体の3着内率は.150だが逃げると.230に上がる。勝利数17のうち逃げ切ったのは10。粘った。

 2位は泉谷で.283。494レース中140回逃げ、33回馬券に絡んでいる。泉谷の2020年勝利数は19で、うち11回が逃げ切り。逃げた時の3着内率は.240。

関連記事

トピックス

モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁/時事通信)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト